用意しようと思って
ウォークインクローゼットに来てみたけど、
何着ればいいの?
何着れば…つりあう?
涼介は何着ても似合うからな〜…
突然目を手で隠された。
この声は…侑李?!
目を隠していた手を そっ、と外される。
__________
侑李の言葉に甘えて、
服を選んでもらったんだけど、
私より、センス良いな…
選んでくれたのは
袖がシースルーの黒いワンピース。
女の子らしい…可愛い。
侑李にお礼を言って急いで涼介の元に向かう。
多分…玄関にいるよね。
扉を開けた瞬間__
扉の前でずっと待っててくれたのかな。
涼介の眉間にシワが寄る。
やっぱり似合わなかったかな。
せっかく侑李が選んでくれたけど
着替えよ…
っ、かっこよすぎ。反則でしょ。
『俺から離れちゃ駄目』なんて…
恋愛ゲーム位でしか聴いたことないよ?!
涼介が出した手を握る。
そうだ。侑李居たんだ…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!