もう…
生きる気力のない今の俺が…この世界でいるのは勿体ない。陸斗ならきっと…俺なんかよりもしっかりしてて…こんな時にでも笑ってみせてくれるんだろうな…でも…もう優しい陸斗はいない…俺の隣には…もう…
はぁ…いっその事…死ねたら…
君みたいな才能を持ってる人に死なれたら困っちゃうなぁ…
蓮は驚いて振り向いた
い、いつからそこに…!
ん?どうだろう…わっかんない☆
はぁ…「わっかんない☆」じゃねぇだろっ
あっははぁ♪
(誰なんだよ…こいつら…)
良くぞ聞いてくれたっ!僕の名前は七瀬涼音(ななせりょうと)だよっ☆
いや、聞いてねーし…しかもそのいちいちキラキラするの辞めてくれ…目が痛む
まぁまぁ〜、そう言わずにぃ奥さぁん
奥さんって誰だよ!あと引っ付くなっ!
蓮は涼音のハグを避けた
んもぉ〜。せっかく励まそうと思ったってのにさぁ〜
すまん、こいつが失礼な真似を…
失礼ってなんだよっ!
ぷっ…はははははっ!
ど、どうしたんだ?
すまんw面白くてつい…
なんだぁそういう事かぁ♪よかったよかった☆ね、柴
涼音は柴と言う男の方を見てそう言った
柴?
あぁ、すまない、柴は俺だ。申し遅れたが、俺は柴奏夜。(しばそうや)宜しくな
そうだったのか、だが…涼音は奏夜の事、名前で呼ばないのか?
うん♪僕達の作ってるチームは苗字で呼ぶってルールなんだぁ☆変わってていいでしょ!
へぇ…
なぁ、急で悪いんだが…俺たちのチームに入らないか?
え?
あっ、いや…嫌ならいいんだ。でも、こうして飢え死にするぐらい弱ってるのに助けないわけにはいかなくてな…
だが…俺には…
分かってるって、君にはこれまで支えてくれた仲間がいるんでしょ?
あ、あぁ…
分かってはいるんだけどさぁ〜、自分が辛い思いしてまでここに居続けるの?
どう…だろうな…
陸斗って人、生きてるって思う?
え?いや…それは…
なんかさぁ、秘密部隊?って人達が、陸斗って人の死んだ譴責がない〜って騒いでたんだけど…
っ!それは本当なのか!?
蓮は涼音の肩を掴んで叫んだ
え…うん、そう言ってたけど…?
そ、そうか…
蓮は体勢を崩していった
よかった…なら、陸斗はまだ…
俺たちと、その陸斗って人探さないか?
え?
僕達のチームに入れば絶対見つけてあげる。そ〜れ〜にぃ!チームに入れば陸斗って人の事も君の事も守るよっ!
何か…裏があるのか?
え?普通じゃない?チームの仲間を守るのってそんなに変なの?
お前達…優しいんだな
涼音と奏夜は顔を見合わせると、クスッと笑った
な、何がおかしいんだよ
いや、嬉しくてなw
よぉ〜し!じゃあ君は僕達のチームに入るって事で決定だね☆
え?
じゃあまず名前はなんて言うんだ?
鳳瑞…蓮だけど…
よし鳳瑞!これからは僕達の事七瀬と柴って言ってね♪
え?あの…
よし!みんな、陸斗って人見つけるぞーっ!
ほら!鳳瑞も一緒に!
まっまって…
涼音は蓮の腕を掴んだ
おーっ!
お〜っ♪
お、おー…
こうして蓮は言われるままに涼音達のチームに入ったのだった
言い難い事だ…1度しか言わない…実は…な…
唬散華は息を呑んだ
また…怪物が現れた…
ドンッ!っと林檎が机を叩く
はぁ!?じゃあ陸斗は何の為に…!
すまない…外にいる怪物は全て倒されたんだ…だが…私達の見えない所で…怪物達の卵があって…
怪物が産まれた。しかも前よりももっと数が多い…だよね?
そうだ…
そんなっ
っなんで…じゃあ陸斗は何のために殺されたのよ…なんで蓮があんなに悲しむ事に…全部あんたのせいよっ!あんたのせいで…
落ち着け林檎…!
本当に…すまない
謝って許して貰えるとでも思ってんの!?ばっかみたい…
季羽さん…でも確かに、もっといい方法があったはずです。なのに…
佐田陸斗なら…あの性格なら…私の案にも乗ってくれると…
はぁっ!?
林檎は思い切り唬散華の服を引っ張った
陸斗の事そんなコマみたいに思ってたわけ!?許せない…あんたなんて…あんたなんて…!
駄目だ林檎、お前も唬散華のような人を陥れる真似をする気か?
でも…
いいから落ち着くんだ…今俺たちにできる事は魔物と戦う事だ。蓮をまた悲しませないように…な…
っ…
林檎は冷静になると、唬散華の服を引っ張っている手を離した
じゃ、まずはすぐ近くにいる魔物を倒していこっか
そう言うと冬夜は出ていった
行くぞ
は、はい
林檎、行こう
…わかった…でも、唬散華、あんただけは絶対に…許さないから
はぁ…参ったな…みんなにも嫌われるとはな…
大丈夫か?
あぁ…すまんな
これから…どうするんだ?
もう…私達に出来る事は…無いかもしれんな…
そう…だな…
久しぶりに酒でも飲まないか?
こんな時にか?
いいだろ…どうせ最後だ…
はぁ…わかったよ…
いいねして作者を応援しましょう!
が好きなあなたにおすすめの小説
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- ノンジャンル
少年症状 (一,二話改稿作業期間/現在1-8まで更新済み)
病(やまい) 人や動物の心や体に不調または不都合が生じた状態のことと、植物に細菌やウイルスが寄生し、腐敗や枝葉の状態が普通の状態では無くなっている状態。一般的に外傷などは含まれない。 (Wikipediaより引用) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めのチャプターの『必読』に同意して頂けた人のみご閲覧下さい。
- 青春・学園
なんでも探偵部!
校庭の草むしりから人探しなどなど、困っている人たちに手を差し伸べる、すーんばらしい部活動「なんでも探偵部」 だがしかし、部室へと相談にやってくる生徒は全くと言っていいほどおらず...。さらにさらに、新入生獲得のために体育館で盛大に部活紹介をしたのに、だーーれも来る気配がない部室。 この状況に危機感を感じた3年生の部長、関 幸(かかわり ゆき)は、一人で部員探しへと飛び出していく。 あまり部活動にやる気を感じられない男、2年生の間宮 傑(まみや すぐる)は、うるさいのが居なくなったついでに帰ろうとすると...とっても可愛い女の子が部室へとやってきたではないか!! バカバカしい高校生たちがお送りする、笑って、恋して、時々泣ける?ドタバタ青春物語!! イラスト:きとまるまる
- ファンタジー
ドメインうぉーず!〜仮想世界を舞台にしたデスゲームで妹を溺愛している少女が妹を救うために元ゲームマスターの裏切り者の人工超知能と手を組んでゲームぶっ壊します〜
2050年、全てがデジタルで一元管理される時代。 妹の九三が原因不明の自殺未遂で昏睡状態に陥り、姉・有海空の世界は崩壊した。 そんな中、CUBEと呼ばれる次の人類の故郷となる仮想世界での権力争いが激化。 そこは、土地や通貨を奪い合うバトルロワイヤルの場であり、 選ばれし者たちが欲望のために汎用人工知能MEを駆使してしのぎを削る世界だった。 ある日、妹の見舞いのために病院を訪れた空は異様な光景に遭遇する。 周りは人型の怪物によって拘束された人々で溢れ、自身も動けなくなってしまう。 そこで聞こえてきたのは、かつて人類を破滅に追い込んだAIの声。 「妹の体をくれたら、救ってもいい。」この言葉をきっかけに、 空は妹を救うため、そして元の平穏な日常を取り戻すため、 世界の運命を賭けたデスゲームへと足を踏み入れる。 使用画像 七三ゆきのアトリエ https://nanamiyuki.com/ novelai https://novelai.net/
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!