放課後。
まだ仮入部も始まっていない私達は本来なら16:00には下校できる。
でも私は学校に残って勉強をした。
気づくともう17:00
春だとはいえもう外は充分暗い。
私は荷物を持って学校を出た。
細い道を通った。
「ねぇお嬢ちゃん。」
おじさんの聞き覚えのない声がした。
「ひとりかい?」
「一緒に遊ぼーや」
「ええやん」
おじさんはポッケから小さめのカッターを取り出した。
「おいで?」
「可愛がってやるから」
嫌やけど…怖くて…
足が動かへん…
「誰や」
「嘘やろ。嘘バレバレやで。そー言って騙すんやろ?ww」
そう言っておじさんはカッターの刃を
カリカリカリと出して
サイバくんに向けて走り出した。
サイバくんは見事に避けたけど
ビリッ
服が破けてしまった。
サイバくんはグーの手でそのおじさんを殴った。
「くっそ…覚えとれよ」
そう言っておじさんは逃げた…。
そういってクシャッと笑った。
かっこええ…。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。