数十年前
「お前はほんっと使えねぇなぁ〜、」
「とっとと消えちまえ、でなけりゃ働けクソが」
「それでいいんだよ、これだからバカは」
あぁ、だから私は嫌われるのだろうか、
まともに外に出たこともない、
昔いたところから引き取られるを繰り返してはこの有様
この人も私を捨てていくのだろうか、
昔からそうだ、私はバカで、使えないやつだ、
その上つくり笑顔で相手に心配をかけずに生きてきた
誰にも相手にされはしない
これだけが私が生きていけること、
目標もなく、生きている
生きる意味はあるのだろうか
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数年後
ある日の正午
「おい、お前よりもいいやつがきた、今日からお前は用無しだ、でてけ!」
パタン
綺麗な方だ、そう思った
女性?
え、え、
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。