第7話

絶望
42
2021/03/15 23:40
塾の帰り道を歩いていると見慣れた人が居た
なんだか揉めてるようだった
モブ
弱っちい癖にいきりやがってよ!
優空くんだった
たくさんの人に囲まれて殴られていた
リンチと言うやつだ
桔平
た、助けなきゃ...
そう思って飛び出したのはいいけれど喧嘩なんか1度もしたこと無かった
モブ
あ?なんだてめぇ
モブ
コイツの知り合いか?
桔平
ぁッ......
怖い。
優空
ただの同級生だッ...!
桔平
さ、さっき警察に言いました!もうちょっとで来ると思うので...逃げた方がいいですよ!
モブ
ちっ......
男たちはぞろぞろと帰っていった
桔平
だ、大丈夫?優空くん
優空
ありがとッ......助けてくれて...
桔平
家まで送るよ。
優空
ありがとッ...
桔平
案内して
優空
わかったッ
優空くんの腕を肩にかけて歩きだす
案内して貰い着いた
優空
自分で歩ける自信ねぇな〜...
桔平
もし良かったら部屋まで送るよ
優空
それはありがたい
家に上がらせてもらい部屋まで運ぶ
優空
ありがとな...
桔平
ううん、いいよ
桔平
親、家にいる?
優空
多分...リビング
桔平
伝えて帰るね
優空
ありがと...
優空くんの部屋から出てリビングらしき所に行く
ドアを開けると
お母さん
優空おか...え、...り
桔平
ぇッ...
お母さん......
どうして?
もしかして...優空くんのお母さんって......
僕のお母さんだった人...
お母さんの顔はだんだん憎しみの顔になっていく
桔平
ッ...初めまして...桔平って言いますッ...
桔平
優空くん...怪我ッ...沢山してるのでッ......
それだけ言って走って逃げた
桔平
はっ......はっ......
男の子だから愛して貰えなかったんじゃない
僕だからだッ
桔平
うっ......あぁっ!
優空くんは悪くないのに、僕、優空くんに怒ってる...
優空くんが僕のお母さんを取ったって
桔平
もうッ...どうでもいいや......
また、この感じ...
頭が真っ白になる
桔平
帰って...勉強しなきゃ......
なんだか心が......ボロボロって、崩れてく
ぎゅぅって縮まったのが縮まりすぎて......
家に着く頃にはもう
考えることを放棄していた












--------キリトリ線--------
桔平
お父さん...転校、してもいいよ。
お父さん
やっと諦めたか
お父さん
それより、帰ってくるのが遅いぞ
桔平
ごめんなさい...
桔平
今度から気をつける
桔平
転校するまで学校に行かなくていい?
お父さん
どうしてだ
桔平
今やってる所参考書だけでわかるし家の方が集中できるから
お父さん
ならいいだろ
桔平
ありがと
本当は、誰にも会いたくないからなんだけど
部屋に入ってすぐに勉強を始める
勉強だけが逃げ道
また目がかすみだす
桔平
ツ......
少し寝よう
そう思って立ち上がった時
いや、立ち上がれなかった
バタッ
桔平
いっ...
立てない...
桔平
なんか、病気...なのかな
桔平
なわけないか
床に寝転がったまま寝た

プリ小説オーディオドラマ