第14話

13話
46
2020/08/14 14:28
(しのぶさん、怒ると怖いんだな)
華楼
華楼
ふわぁぁ…ゴシゴシ
空はどんよりと曇っている。
(眠い…)
まだ夜が明け始めて来た時間なのにしのぶさんは訓練場に来て欲しいと言われた。
((ガラガラ
華楼
華楼
しのぶさん…おはようございまふ…
胡蝶 しのぶ
ふふっ、華楼さん、眠そうですね。
華楼
華楼
はい…眠い、です…
華楼
華楼
こんな朝早くに何するんですk…
華楼
華楼
!!ハッ
しのぶさんの前に竹刀が置いてあるのに私は気がついた。
華楼
華楼
こんな朝早くから訓練するんですか…?
胡蝶 しのぶ
はい
華楼
華楼
うぅ…
胡蝶 しのぶ
では、今日やる事を説明しますね。ニコッ
(絶対凄くきついやつだ)
胡蝶 しのぶ
まずこの屋敷を200週して、次に筋力を向上させる訓練します。
胡蝶 しのぶ
それからこの木刀を使います。ニコッ
(しのぶさん、私そんなに出来ません…)
華楼
華楼
うぅぅぅ…
胡蝶 しのぶ
パンパンッ
胡蝶 しのぶ
始めますよ、華楼さん。
胡蝶 しのぶ
頑張ってくださいね。ニコニコッ
胡蝶 しのぶ
あぁ あと、言い忘れていたのですが今言ったのは毎日やってもらい、華楼さんの成長次第でやる事を増やしていきますからね。ニコ
華楼
華楼
………
(しのぶさん、鬼過ぎる!!)
胡蝶 しのぶ
行きましょうか。
華楼
華楼
は、い…
((トボトボ



胡蝶 しのぶ
ここからやりましょう。
華楼
華楼
はい…ズウゥン
胡蝶 しのぶ
大丈夫です。華楼さんなら出来ます!ニコッ
華楼
華楼
はい…
そうして私は渋々走り出したが、
華楼
華楼
ゼェ…ハァハァ…ゼェハァゼェ…
走り出して少しするともう、何も考えられないくらいに疲れてきて、さっきの事など考える余裕がなくなった。
胡蝶 しのぶ
華楼さん、まだあと191周ですよ~。
(しのぶさ~ん!無理です無理です!)
(鬼過ぎますよ~!!)
(しのぶさ~ん!!)
私は心の中で叫んだ。
✫✫✫✫✫✫
胡蝶 しのぶ
そういえば、華楼さんにはどの呼吸があっているんでしょうか?
全て終わったあと、しのぶさんがそんなことが言った。
(なにか引っかかるなぁ。)
胡蝶 しのぶ
私は蟲の呼吸ですが…
華楼
華楼
あっ
胡蝶 しのぶ
(思いだした!)
昔、しのぶさんのいう呼吸と同じ様なものを母さんが教えてくれた気がする。
その中でも私が覚えてるのは、1番気に入っていた…
私はスゥと息を吸い、
華楼
華楼
天照大御神
技を出した。
どんよりと曇っていた空が一気に明るくなり、晴れた。
胡蝶 しのぶ
!!
胡蝶 しのぶ
こんな呼吸は、初めて見ました。
華楼
華楼
今、いきなり思い出して、この呼吸は小さい頃母さんに教えて貰いました。
華楼
華楼
雨でも、曇りでも、夜でも、少しの間だけ空が晴れるのが嬉しくって楽しくってとても気に入っていたんです。
胡蝶 しのぶ
夜も、ですか?
華楼
華楼
はい。
胡蝶 しのぶ
その型、鬼を倒すのにとても有効ですね。
華楼
華楼
え?
華楼
華楼
あ…
胡蝶 しのぶ
はい、鬼の弱点は頸と太陽の光でしたね。
しのぶさんは少し興奮した様に言った。
胡蝶 しのぶ
これは、あくまで私の仮説なのですが…
胡蝶 しのぶ
鬼の始祖、鬼舞辻無惨は頸を斬っても死なない、すなわち太陽の光でしか倒すことが出来ないと思っています。
華楼
華楼
じゃあこれで、夜明けまで戦い続ける持久戦じゃなくても良くなるかもしれない、ということなんですね?!
私にも、鬼を倒すことが出来る力があるんだ。
これで、父さんと母さんの仇討ちをすることが出来るんだ。
この興奮はしばらく、冷めることは無かった。

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