───卒業式まで、あと2日。
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奈由ちゃんに昨日あったことを全て報告すると、まるで「分かってた」と言うようにスルーされた。
...イケメンマスター、恐るべし。
そんなことはさておき、今朝も天宮くんとばったり会って、一緒に登校しました!!!
朝早くから、天宮くんを拝めてラッキー♪
一人でにやついてたら、「...にやにやしててきもい。」と言われましたが、気にしない気にしない!(泣)
色んなことがあって忘れてたけど、もうすぐ卒業式。
校門に咲く桜は、私達の卒業を応援してくれてるようで、なんだかんだ言って、卒業は悲しいものです...
...天宮くん、進路どうするんだろう?
いつか、言ってくれるかな?
…けど最近、進路の話を持ち出すと、天宮くんが悲しそうな顔をするのに、気づいた。
多分、私以外は誰も気づいてない。
...だから、あんまり触れるのは良くないかもしれない。
もしかしたら...落ちたのかもしれないしね。
こんなことを踏まえながら、私は昨日の夜、考えたことがある。
...もうすぐ離れ離れになるであろう天宮くんに...
告白、してみようかな...なんて。
「してみようかな」とか言ってるけど、実際はそんな生半可な気持ちじゃなくて、募ってきた気持ちが溢れそうなんだ。
天宮くんからは、迷惑かもしれない。
けど、何もしないで終わるより、何かして終わった方が、幾分か素敵だと思わない?
...だから、頑張ることにした。
多分振られるけど、それでもいいんだ。
...きっと、私は片思いから卒業できないから。
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特に何かが起きることもなく、平凡な一日を終えた。
平凡なんて言ってるけど、この“平凡“にもうすぐ終わりが来るのかと思うと、胸が痛い。
...卒業、したくないなぁ。
天宮くんの横顔を見て、ふいにそう思った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。