第2話

#1
514
2018/03/04 15:40
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「もう、桜が咲く季節かぁ...」



親友の菜由(なゆ)ちゃんと会話している中、窓の外を見て、ふと思った。



ここ、2階からは裏庭に咲いている、桜の木の蕾が見える。



...私達、3年生はあと4日で卒業式。



無事、志望校に受かり、ホッとしている頃でもある。






入学式後、次々と固まっていく女子グループを見て、焦っていた所に、菜由ちゃんが話しかけてきてくれたんだ。


...懐かしいなぁ...。




まだ卒業したわけじゃないのに、卒業した気分になっていた私に...天宮くんは、声をかけてきた。




「桜、か...もうすぐ、卒業式だな。」


窓を見つめる私の真後ろに立っている、天宮くんに高鳴る胸を落ち着かせ、言葉を返した。



「...このクラスのみんなとも、もう離れ離れかぁ...」

「...寂しくなるな。」

「...ね。」




本当は...このクラスが離れ離れになっても、そこまで寂しくなかったりする。

何せ、菜由ちゃんや、仲のいい友達はみんな、ここから近い私と同じ大学だから。






...私が寂しいのは...


天宮くんと、離れ離れになることだよ。



「...ねぇ、天宮くん。」

「ん?」

「...大学、どこ行くの?」



すると、困ったように...



「んー...秘密。」

「...えー、何それ。」



...なんで、教えてくれないのかな?

知られるの、そんなに嫌?



すると、顔に出ていたようで


「知られるのが嫌とか、そういうんじゃない。
...けど、秘密。」


口に人差し指を当て、ポーズをする天宮くん。


...いちいち、私をときめかさないでほしいよ...。





みなさんご存知の通り...




















私は...天宮くんが好きです!










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