つくしの声に気づいた類が
つくし!おはよう。
おまたせ!遅くなっちゃった?
ううん。つくしに会うのが楽しみすぎて早く来すぎただけだから。
とキュンとするようなことをサラリと言う。
あ、のさ。そういう甘いセリフサラッと言わないでくれるかな。心臓に悪いから。
しょうがないじゃん。ホントのことなんだから。
それに、そういうこと言った後のつくしの反応が面白いんだもん。
と言われ、
も~、あたしでからかわないでよ!
とプリプリ怒るフリ。
だけどそんなことも嬉しくて結局笑ってしまう。
その笑顔に
あ~、やっぱりかっこいいなぁ、類は。
と類に聞こえないように呟く。
が、類にははっきり聞こえていたようで。
ん?なんか言った?
と類が聞くと、
へっ?な、なんのこと!?
さっきなんか言ってたじゃん。なんて言ったのかなと思って。
その言葉と口調に何かを察したつくしは、恐る恐る類のほうを向き、
...、もしかしなくても、聞こえ、てた・・・?
と聞くと、
うん。はっきりと。聞こえてたよ。
ととどめを刺され、
うゎ~!
と頭を抱えてしゃがみ込む。
...、なんで聞こえてんのよ~!!なんで聞いちゃってんのよ~!!
めちゃくちゃ恥ずかしいじゃん~!!
つくしのその様子に類は、
でも俺はうれしかったよ?好きな人にはかっこいいって思ってもらいたいもん。当然のことでしょ?
とまた心臓に悪いことをサラリと言う。
その言葉にやられたつくしは、真っ赤な顔をごまかすように、
・・・、もう!ほら、行くよ!デートでしょ!早く乗ろ!
と類を急かす。
その反応に類は
くくっ。わかりやすいねぇ、つくしは。顔真っ赤なのバレバレ。
うぅ~、もういいでしょ、そんだけからかったら!!
さ!今日はどこ連れてってくれるの?
はいはい。今日は俺が行先決めてるから、俺に任せて?さ、乗って。
はーい。楽しみだな、デート。
と言いながらつくしは類の車に乗りこんだ。
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