産「そのことについてなんだけど何個かお願いがあるんだ。私の優秀な子供達だから大丈夫だとは思うけれどね。まずこの事は他言無用でお願いしたい。炭治郎や善逸達にもあなたから話さない限りは話さないでほしい。それとあなたはこの事はあまり話したくないからと言っていたから多分ほとんどの人に話が伝わってないと思うんだけど、これは話さなければいけないことだから私から伝える。だからあなたからその話が出たら本当のことをちゃんと言ってくれるかい?」
柱「「御意」」
産「うん。ありがとう」
産「早速話すね。まず、あなたの前世の両親が今世でも生きていたことは皆知っているだろう?その両親が先日鬼に喰われて亡くなってしまった。跡形もなく。その日は丁度雄英高校体育祭の日であなたが蝶屋敷から両親の家に帰ったら…だったらしい。
あなたは前世では両親が鬼舞辻に鬼にされて自らが両親の頸を斬った。今世でも助けられなかった…とあなたは責任を感じていたんだ。周りには決して分からないように自分の心の内の内で自分を責めているんだ。これまでも、今も。それこそ炭治郎の鼻でも、善逸の耳でも分からないくらいに。 」
柱「「……」」
産「それでね、今回の件は本当に自分のせいだ。危機管理能力が薄すぎたって。こんなの…柱失格だって。」
産「この話をしたのは知っていてほしいというのもあるけどそれだけじゃない。あなたを救ってほしい。柱に戻れとかそういうことじゃない。今は辛いかもしれないけど、あなたは今責任を背負いすぎているから。ほんの少しでもいいからそれを減らしてあげられないかな。きっとこれは、私ではなく長年一緒に戦ってきた君たちじゃないと出来ないと思うんだ。お願いできないかな?」
柱「「御意」」
産「ありがとう。じゃあ今日の話はここまでだよ。」
no-side
悲「胡蝶と甘露寺は知っていたのか…?」
し「はい。」
蜜「私も先日聞きました…」
蜜「私にできることなんてこれっぽっちもないかもしれないけど私あなたちゃんを助けたい!私より若いのにずっとずっと凄いなって思って尊敬してたし、お友達としてもすっごく好きだったから…!でも私あなたちゃんの気持ちに気づくことできなかったから…」
し「それは私も同じです。こんなことを言うのは私のキャラじゃないかもしれないですけど…あなたさんを皆で助けましょう。」
柱「「嗚呼」」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。