第9話

7話
21,921
2020/06/27 03:51
何も変わらない日常はある日突然崩れた。
また現れたのだ。
″鬼″
という存在が。
ニュースで見た。
謎の死体。
路地裏に服と血だけが残っていたという。
そんな事件が既に何件か出ている。
中にはプロヒーローのコスチュームもあったという
いくらヒーローは好まないとはいえ、罪なき人を喰うのは許さない。
刀という個性をもって、記憶がある。
これは私たちに向けられた逃れられない運命なのかもしれない。
ただ、今の私達では人数が少なすぎるし、もし誰かに見つかりでもしたら人殺しになってしまう。
早く、皆を見つけなければ。
Prrrrrr.Prrrrrr
カナヲ…
『もしもし、カナヲ』
カ「あなたニュース…」
『嗚呼…』
カ「早く…皆を見つけなきゃ。」
『それまでは私達が何とかしなければ。』
カ「鍛錬しといてよかったね」
『呼吸を使う時が来て欲しくなかったが…しといてよかった…』
カ「もっと探す範囲を広めよう」
『うん。早速、今日から広げようか。もし皆が生まれ変わっていて記憶があるのなら、このニュースを見れば皆も本格的に動き出すだろうし。』
カ「善逸にも連絡しなきゃ。」
『そうだな…獪岳にも知っていることがあれば聞かなければ。』
鬼。
今世でも鬼舞辻が動いているのだろうか。
それとも誰かの個性で…
どちらにしろ、最悪な事態になってしまったことに変わりはない。
今宵も悪鬼滅殺を目指さなければならない。
もう誰も、傷つけることのないように。

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