第39話

32話
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2020/07/15 13:13
『なぁ、』
出「何…?」
『久しぶりに話さないか?』
出「…うん」
『この後校門のとこで待ってるよ』
出「分かった。」
爆「おい。大丈夫なんか」
『まぁ、私があいつに負けることは無いし、大丈夫だろう。かなり怒鳴ってしまうかもしれないがな。』
爆「なんかあったら呼べよ。」
『何かあったら…な。』
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出「…それで話って。」
『まぁ、色々とあるが。お前個性いつ発現した?』
出「えっ、えっと…なんか、今迄にはなかったみたいなんだけど中3の頃に発現した。超パワーっていう個性。それよりあなたって個性2つ持ちだったの?僕刀の個性しか知らないけど…」
『個性はひとつだよ。刀だけ。あれは素の身体能力、人間素であんくらい出来るんだよ。けど他の皆には身体能力の強化の個性とでも伝えるよ』
出「そ、そっか。それだけ?」
『いーや。お前さ、私が気づかないとでも思ってる?』
出「どういうこと…?」
『中3の頃に発現した?んな事ないんだよ。貰ったんだろ。オールマイトから、ワンフォーオール受け継いたんだろ?』
出「な、何言ってるの?!確かに似てるかもしれないけど…」
『おかしすぎるんだよ。オールマイトもお前のこと気にかけてるし。第一オールマイトとお前が海岸で一緒にいるの見たし』
出「それは!たまたま会っただけで」
『確か…ヘドロの時も関わってたんだよな。ていうかたまたまだったら何日も会わないだろ普通。』
出「(ど、どうしよう。バレちゃう…)それは!僕が頼み込んだだけで!」
『頼み込んだ…ねぇ。バレバレなんだけどなぁ、今黙っててもすぐバレるよ?私には。それにさ。なんであろうと君に個性が出ちゃったら私が我慢してきた意味がないじゃん。』
出「我慢…?」
『そうだよ。我慢、まぁお前は知らないだろうけどね。』
出「我慢だったら僕だってしてきた!小学校中学校って、無個性だから虐められて…」
『じゃあ聞くけどさ、血の繋がりもない奴と血の繋がりのある奴に差別されるの、どっちがいい?』
出「それって…!?」
『君がどうとるかは知らないけど、お前の何倍も私は我慢してんだよ。無個性でも鍛えて鍛えて鍛えまくったら虐められないだろ。お前が弱いからいけないの。虐められるのが嫌なら鍛えて見返すくらいしろよ。』
出「あなたには…あなたには分からないよ!!才能で溢れてるあなたには!!」
『才能だあ?俺のは才能なんかじゃねぇ。努力だ。努力で手に入れたものなんだよ!!お前には出来んのかよ?!血吐くような努力が!?』
出「そんなとこまでやる必要…」
『あるんだよ!これでも…まだまだ足りないんだよ、もっと努力しないと俺が強くなんなきゃ守れないものがあんだよ!』
出「守らなきゃいけないものって何だよ!?僕には君が分からない!」
『分からなくていいんだよ!分かって欲しくもない。虫唾が走る。けど、これは才能なんかじゃねぇ。そんだけ覚えとけばいい。』
出「分からなくていいってなんだよ…兄妹じゃないか…!!」
『兄妹?穢らわしい。それは元だろ?言ったはずだ。俺は緑谷じゃない、夢咲あなただ。』
出「そこまで言う必要…!」
『そこまで言わなきゃ分かんないから言ってんだろ』
出「でも!!」
爆「…」
『爆豪どっから聞いてた。』
爆「…我慢だったら僕だってしてきた。から」
『そうか。』
爆「おいデク。こいつの我慢はお前と比べもんになんねぇよ。努力も、こいつは下手したらプロヒーローより強え、」
下手したらじゃなくて普通にオールマイトより強いんだけどなぁ。まあいっか。
出「かっちゃんは!あなたの何を知ってるの!?」
爆「少なくともテメェよりかは知ってる」
『私はもう行く。爆豪ありがとう』
爆「ん。」
ビュンッ
爆「おいクソナード。テメェは知らねぇかもしんないけど、あいつは裏でお前虐めてるやつとコンタクトとってたんだよ。その努力もテメェのせいで皆無になったわけだ。覚えとけよ。」
出「どういう!?かっちゃん!」
爆「…」

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