前の話
一覧へ
次の話

第1話

1.
473
2018/10/25 12:13
シーンと静まり返った放課後、カチッ.カチッ.とホッチキスの音だけが響く教室。


『はぁ...』


思わずため息が溢れる。


なんで私がこんな事になっているかと言うと、、


_______



「おーい。席につけ!」


先生が声を張り上げながら教室に入ってきた


「えー今から学級委員を決めたいんだがやりたいやつ、いるか?」



シーン...


「いないか?いないなら俺が勝手に決めるけど?」


途端に騒がしくなる教室。



「静かにしろー!もう一度聞くが、やりたいやつ手挙げろ」



「いないんだな?じゃあ...紗倉!」






は、、?今 "さくら" って言ったよね??


このクラスに紗倉は私しかいない。



「紗倉?よろしくな!」


それだけ言って先生は教室から出ていった。


なんで私、、そう思ってため息をついた時


「お前、学級委員なんてついてねーな」


そう言って笑ってるコイツは私の幼馴染の有岡大貴。


『うるさいなあ!』



そう言った時 放送が入った



" 2年2組 紗倉あなたさん、今すぐ職員室松井のところまで "



急いで職員室に向かうと、先生が大量の冊子を私に渡してきた。


「これをホッチキスで止めるの手伝ってくれるか?俺、今から職員会議あるからその間だけでいいから」





『わかりました』



「ありがとな、助かるわ」


先生はクシャって笑って"よろしくな"とだけ言って奥へ消えた



_________



てなワケで私はさっきからずっと作業してるけど、まだ半分以上残っている。




ふと時計を見ると5時半を指していた。




ガラガラ


扉が開く音と共に先生が姿を現した。



「お疲れさん!どうだ?進んだか?」


『まだ半分ぐらいしか...』


「そうか、ありがとな!もう遅いし後は俺がやっとくから、お前は帰れ」



『はい、お願いします』



そう言って荷物を整理して教室を出る。

プリ小説オーディオドラマ