第2話

2.
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2018/10/24 15:27
玄関まで来た時、雨が降っているのに気がついた。


さっきまで降ってなかったのに...


どうしよう、傘持ってきてないんだよな...


『待つしかないか、』


そう言った時、目の前に傘が差し出された


『え?』


驚いて目を向けると 背は少し低めだけどすごく整った顔をした男の子が


「傘、ないんだろ?俺いらねーから」


って呆然とする私に傘を押し付けて雨の中に消えていった。


『行っちゃった...』



その傘をどうすることも出来ず、私は仕方なく借りる事にした。


歩きながら私はずっとその男の子の事で頭がいっぱいだった。


かっこよかったな、とか
名前なんて言うんだろう、とか
風邪ひいてないかな、とか


そんなことを考えているうちに家に着いた。

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