鳥羽side
あんなことがあってもやけにニコニコしている稲辺
切り替えは早いタイプなのか?と思いながらも共に射撃場に向かうと
何故か稲辺は鍵を持っていて当たり前のように開錠した。
稲辺「どうぞ、先輩」
鳥羽「おい、何で鍵持ってんだよ」
中に足を踏み入れるも須賀副教官の姿はどこにもない
話と違うな...
鳥羽「生徒だけで入るの禁止だろ」
稲辺「いいからいいから、ちょっと待ってて!」
鳥羽「いきなりタメ口かよ...おい、早くやっちゃおうよ」
稲辺「…はい、すぐに」
掃除道具入れに向かった稲辺に背を向けて銃を構えた想像をし、的に向かって撃つ真似をした。
突如、視界が真っ暗になった
鳥羽「いった!!」
大きな音と共に頭部に衝撃が走る
鳥羽「おい!おい!」
視界が明るくなった時、手首は背中で組んだ状態で鎖で拘束され暴れられないように箒が腕には通されていた。
俺の上にはパイプ椅子があってそれに腰掛ける稲辺の姿
鳥羽「てめぇふざけんじゃねぇぞ!!」
そう言った時、耳に押し当てられるイヤーマフ。
訓練では一度も感じたことのない耳周りにベトッとした違和感を感じた
鳥羽「何だよこれ!」
目の前に稲辺がぶら下げた物を見て俺は言葉を失った。
稲辺「瞬間接着剤。無理に取らない方がいいよ?顔の皮膚、なくなっちゃうから
…あ、これ返しときますね」
鳥羽「おい!早く...外せ!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。