忍野side

授業を終えて教場当番である私は授業で使用した備品を片付けに倉庫に向かっていた

備品倉庫の中にはまだ授業で使用したことのない道具がたくさんあってワクワクした


ふと目に入ったガスマスクを装着して遊んでいると背後に風間教官が居た

わっ、いつの間に...

そんな彼に敬礼をする

風間｢次の犯人の狙いはこの中の10円玉だ」

忍野｢そうですね、坂根さんが触りましたから...」

風間｢数日中に盗むだろう」

忍野｢どうしますか？
別のところに隠しますか？
それとも倉庫に鍵を掛けますか？」

風間｢掛けよう。ただし鍵ではない、敢えて盗ませる」

忍野｢罠を掛けるんですね...」


教官には何か考えがあるのだろう


でも私も薄々犯人が誰なのか気付き始めていた



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？？side

今日の授業は鑑識実習、担当は服部副教官と田澤副教官

服部｢鑑識捜査の概論は以上。

では実際にやってみましょう

先日交番実習で使った硬貨から指紋を採取してみます｣


こないだの交番実習で10円玉を触ったのは坂根さんだから採取されるのは坂根さんの指紋...


けど坂根さんが触れた備品は相次いで盗まれてるから犯人の指紋がついている

服部｢この容器にはアルミの粉末が入っています。

刷毛に付けて硬貨を軽く掃いていきます

満遍なく塗ったら余分な粉を落とす、ここは繊細に指紋が浮き出ました

次にゼラチン指を貼って指紋を転写します。

注意するのは空気の泡を入れないこと
転写出来ました
転写したら剥がして台紙に張ります

誰の指紋でしょう」

坂根｢私のだと思います。交番実習で手に持ちましたから」

坂根さんが前に出て指紋を取り照合する

服部｢そうですね。指紋は坂根さん、あなたの物です」

さぁーてと、風間さん？

どんな心情見せてくれますか？


教官の罠は失敗しました。

この事実どう受け止めますか？

まだまだ甘口です（笑）