すべての授業が終わり外に出ると大雨が降っていた。傘も持ってきてないし…どうしよう…その時後ろから声が聞こえた
あの大好きな声だった
私は断ったけど玲音くんはそっと傘を差し出してきた。
玲音くんは私よりも結構背が高いから私が上目遣いをする形になる
私の大好きな笑顔で花がさくように言った
玲音くんは優しくて自分の方が濡れても私の方に傘を寄せてくれる。
そう言ってもにっこり笑って
と元気よく言って笑ってくれる。
よく笑う玲音くんが大好き
家に帰るまでに色んな話をした。
玲音くんの家には弟がいてよく喧嘩していること、でもなんだかんだ言って大事に思ってること
話をしていると私の中学時代の部活を聞かれた
そう言うとなっとくしたようにてをグーにしてぽんっとやった。
何で聞いたのか理由を聞くと玲音くんは話し出した
中学時代 玲音side
俺は俊と一緒にアイスを食べながら学校に行っていた。
本当は駄目だけどばれなきゃ大丈夫だろ
そうムッとしながら言われたので笑いながら
そう言ったら俊もニコッと笑って話を続けた。俊の話を聞いていると後ろから足音が聞こえた。
気になって足を止めて後ろを見るとお下げの女の子が走っていた
前の自転車を追いかけてるようだ。
結構前から走っていたのだろう。額には汗が吹き出て息も切れている。それでも女の子は走り続けた。
そして、自転車に追い付いた
俺も俊と同じ気持ちだった。
いつか話をしてみたいそう思った。
入学式の時休んでいる女子がいた。
その子が奈保ちゃんだった
奈保side
照れながらいう玲音くんの顔は苺の様に真っ赤で
その言葉で私の顔も熱くなった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!