ウジの過去________________
ウジside
俺は生まれたときから吸血鬼だ。
だが、幼い頃はあまり自覚がなく普通の人間だと思い過ごしていた。
本当は吸血鬼だが、幼少期は人間の世界で普通の子供として暮らしていた。
そんなある日…………………
クラスメイトとかけっこをしていると一人の女の子が転んで血を流したのだ。
俺は無意識にその女の子のもとへといき
血を無理やり吸ってしまった。
その時に俺は自分が吸血鬼なんだってことを自覚した。
俺が我に返り、辺りを見渡すと蔑んだ目をしているやつらで溢れかえっていた。
男子1)きもち…わるっ。
女子1)●●ちゃんかわいそっ……
男子2)ウジ、きもい。
その日から俺は吸血鬼である自分を憎みはじめた。
そして決めたんだ。
もうこっちの世界にはこない。
こんな思いをするくらいなら………
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!