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第3話

二話
6
2021/02/05 11:10
はぁ、もうウンザリしちゃう
いつもいつも「カリン」「カリン」
いくら私の母親があんたの愛した奥さん「カリンさん」だったとしても、私は私
カリンさんじゃないんだから
それに私はカリンさんを知らない
私が物心つく頃からいなかった
私はいつの間にか老夫婦の元で育てられていた
私を邪険にせず、いつもそばにいてくれた優しい夫婦
きっと、私は拾われたか、もしくはカリンさんが死んでしまったのであの二人が引き取ったか
まぁ、つまり
私はカリンさんの子だけどカリンさんのことなーんも知らない他人
リブ
リブ
私はカリンさんじゃないから
ブィン
ブィン
もうほんとそればっか!
たとえカリンの優しさに触れなかったとしても、カリンの血は継いでるんだから!
少しはカリンのこと考えて
リブ
リブ
アァーアァーなんも聞こえなーい
私は両手を耳に当てわざとらしく聞こえないふりをした
リブ
リブ
というか、なんで早く帰ってこいったの?今日なんかあったかしら?
私は彼の目を見る
彼はまだなんか言いたそうだけど、諦めたのかはぁーと大きなため息をつく
ブィン
ブィン
「仕事」入ったよ
リブ
リブ
……またか…
ブィン
ブィン
内容は「自分を捨てた彼氏を殺してくれ」
報酬は「四つ葉のクローバー」
ブィン
ブィン
「手段は問わなくて良い」って
私はその言葉を聞き、仕事の準備をした
さぁ、復讐の時間よ

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