ころんside
遅いなあ、さとみくん
姉ちゃんの病室の前で僕はソファに座っていた
姉ちゃん…起きてたらいいのに…
そんな淡い期待はこの3日間何度して、何度裏切られたことだろうか
期待をすることも、裏切られることも、
いっそ、感情なんてなくなってしまえば。
─いっそ、僕なんか…消え─
ガラガラ
嫌な思考を遮るかのように姉ちゃんの病室の扉が開いた
見てみると、涙目のさとみくん。
泣いたんだ。
いつもみたいに、僕が盛り上げて、笑顔にしてあげよう。
喋んなきゃ、明るく、
声が…
─出ない?
笑わなきゃ、いつもみたいに…
でも、願いとは裏腹に表情筋はピクリとも動いてくれない
そう言いながらさとみくんは手を差し伸べて僕を立たせようとしてくれた。
だから僕はその手を取り、立ち上がろうとした。
クラっ
視界が端からだんだん暗くなって、何も聞こえなくて、ただ真ん中には焦った顔のさとみくんが僕に手を伸ばしていた。
さとみside
姉ちゃん、もう起きねぇのかな
いや、そんなわけねぇ、あの姉ちゃんだぞ!?
多分、明日くらいに『ん?』とか言って起きそうだもんな。
俺は自分を慰めながら
ころんのところに行こうと、病室の扉を開けた
そこには、呼びに行こうと思っていた、コロンが
呼びに行く手間が省けるなーとか思いながら近づいた
でも、ころんの顔をみてみると、
目にはハイライトがなく、いつもの笑顔もなんにもない、無表情だった
こんな顔は見たことがなかった。
母さん、父さんがいなくなった時も、泣いていた、でもこんな、今にでも自殺してしまうような、倒れてしまうような、酷い顔色はしていなかった
なにか、言おうとしているのか、こっちをじっと見つめている
口を開いたと思ったら、いつも元気なコロンからは聞いたこともない弱々しい声が病院の廊下に、響くことなく消える
どうしたんだ…?
いつもなら、さとみくん!!ってうるさいくらいの声で叫ぶのに…
こんな弱々しい声聞いたことなんか無い…
どういうことだ…?
なんで…
と言いながら俺は立たせた。
このソファがコロンを飲み込んでしまうと思った。
それくらい今ころんは闇に飲み込まれている、気がしたから
でも、立たせようと手を差し伸べ、ころんもその手を取りたった瞬間
ころんの体は斜めに傾いた。
そして、俺の胸に飛び込むようにして気を失っている
ここは病院、医者を呼ぼうと思い、さっきのソファにコロンを預けようと思いコロンを抱っこしたら
こんなに軽くなるものなのか?人間って
双子なのに…気づけなかった…
俺は、すぐになーくんとジェルを呼んでコロンの隣にいた。
ころんの隣の部屋にはまだ目を覚まさない姉ちゃんがいる。
ほんとに、意地悪だ。神様は俺から大事な家族を二人も奪っていった癖に、また奪おうとしてくる。
もういいから、神様、俺から何も奪わないでくれ
盛り上げようとしてくれるなーくん
それに乗っかるジェル兄、
俺は…自然に笑えているか…?
そーだよな…
俺が、もっとしっかりして、
二人を、もっと
ガラガラ
二人がコロンの病室から出ていった。
俺は正直、不安で押し潰されそうで、
コロンの手を握った
ハラリと音を立て、覗いたコロンの腕は、酷く白く、細い。
その真っ白な腕には、真っ赤な線が何本も何本も
は…?
ごめんなさい!今回切り方がおかしいw
─言い訳タイム─
できるだけ早くだそうとはしてるんです!
でもでも!時間がない…家に帰ってきたら疲れ切って寝てしまうんですよねー、
もー、学校が滅べばこっちに集中できるのにっ!
ごめんなさい!更新がクソ過ぎて自分でも笑っちゃいますw
しかも、今一話一話がかなり繋がっているので、早く出したいんですよ!
学校滅んでくれないかなっ☆
見苦しい言い訳見てくれてありがとうございます。
学校と夢小説頑張って並列していきますね!
いつも見てくださってる方々ありがとうございます!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。