大きなパンケーキが机の上に運ばれてきた
そうこれ!
ずっと食べたかったこのパンケーキっ!!
噛めば噛むほど美味しくて、、
私だけパンケーキ頼んじゃって大丈夫なのかな、
飲み物飲みながら
私を優しい表情で見つめてくる
付き合ってた頃はあーんとかしてたけど、
でも、してあげたいし、してもらいたいけど、
別れたんだから我慢しなきゃだよね
きっと期待してると思うけどごめんね
私は皿ごと廉の前に差し出した
廉はしばらくパンケーキを見つめたあと、私を見てきた
耐えろ私、
真剣な眼差しで言われちゃ、もう負ける、
そしてその上目遣いにも、負けた、
私はパンケーキをフォークで刺して
差し出す
わざと言わしてくるのね、、
すごく体が熱い、、今すぐにでも逃げたい
美味しそうに笑って、その笑顔は反則だってば
なるほど、口開けてっていえばよかったのか、、
にしても美味しい、笑
そうです、そんなことあります
素直になったら私の負けだから。
私の口についたクリームは廉の指でそっと取られて
廉の口の中に入っていった
だめだよね、こんなカップルみたいなことしてちゃ
別れたのに
もう、ただの幼なじみなのに
もし廉から告られたらどうしよう
もう告ってくることなんてないのにな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!