あの後私は早退して
廉のことを忘れようと
2人でよく来てた公園に寄って
1番右のブランコに座ってた
ため息しか出なくなった
というか、前までため息なんて出したこと無かったのに
ぼーっとする時間さえあれば
頭の中にいるのは廉で、
何もかもが輝いて見えてた日は
もう来ない
イヤホンをして音楽を聴いて
それでも頭の中には廉がいる
どうしてこんなに廉のこと考えちゃうの、
気づけば涙が溢れてた
そう問いかけてきたのは廉で…
その顔は嘘じゃなさそう
でもこうやって思い出の場所に来ちゃうって
両想いなんだよね、私たち
廉はゆっくり隣のブランコに腰掛けた
そうやって廉は自分を責めちゃうよね
廉の前ではもう泣かない
私は涙をふき取った
急だよ
何でもかんでも廉は。
やめてよ
そうやって気持ち揺さぶるの
嘘ついてでも私は廉のこと、
嘘なんて、、廉にはつけなかった
もうやめてってば
そんな捨てられた子犬のような目で見つめてこないでよ
もう私に好きって言わないでよ
これ以上廉を好きになったら私はどうなっちゃうの
涙を必死にこらえてたら
廉に唇を奪われた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。