第19話

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2020/12/06 15:00


夕暮れの公園で、


草むらが揺れて固まってたら




廉
あなた…?
あなた
れ…ん、、?


廉が草むらをかき分けて入ってきた


廉
懐かしいとこ…やな、笑
あなた
うん…笑

しばらく沈黙が続いたあと

廉
あのさっ、
あなた
あのっ、


同時に喋っちゃったから


余計に気まづくなった

廉
ごめん、先言うて
あなた
ううん、れんから先いいよ
廉
いや、あなたのが聞きたいから
あなた

言うんだ、私、勇気を振り絞って


素直になるんだ。







しばらくして私はうなづいた


あなた
私…変な意地張ってて、廉にたくさん迷惑かけたし
廉
そんなことないよ
あなた
これからもかけると思う。
あなた
それでもいいなら、私、っ
廉
あ、待って


せっかく言えると思ったら


廉に止められた



そしてカバンから手紙を差し出してきた

あなた
…これは?
廉
俺に付きまとってくる女子たちからの手紙
あなた
ファンの子から…?
廉
読んでみ

廉に言われたとおり、手紙を開いてみた


そこには

今までありがとう、とか

大好きでした、彼女とお幸せに、とか


ファンの子達の気持ちがぎっしり詰められていた


あなた
え…これって、
廉
彼女のフリ効果あったみたいやな笑

そう言って廉は無邪気に笑った

あなた
え、ほんとに、これ、
廉
もう周りの目気にせんくてもええよな?
あなた
…う、うん

てことは、逆プロポーズ的なの、来る感じ、?


廉が微笑むから私も自然と微笑んでた


廉
あなた、また俺らやり直さへん?
いや、やり直そ。

どこか少し自信がなくなってる感じがする


いつものアピールはどこに行ったんだろ


でもそんなのどうでもいいんだ


私は廉ともう一度、新たな道に進みたいって思ったから。



あなた
…うんっ
廉
え、
あなた
私でよければ、またあの頃みたいに廉と付き合いたい
廉
うそ、

廉は驚いて固まってた

廉
よっしゃっっ!

溜まった喜びが溢れるかのように

強く私に抱きついてくる
あなた
廉?
廉
ん、なに?

呼べば廉は私の顔を覗き込んできた

目が合うの、こんなに恥ずかしかったっけ?

あなた
今までごめんなさい、笑
廉
もうええよ、その変わり…

廉のおでこは私のおでこにピッタリくっついた






廉
もう離さへんから覚悟しいや?
あなた
わかったっ笑





目を閉じれば廉の唇が







私の唇に重なりあった



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