廉と別れて1週間が経つ
とある登校中。
思いっきり自分の身をけずってまで別れを告げたというのにこれ。
いくら幼なじみだからって調子乗りすぎ
知らない人にナンパされて断ってる人みたいに
廉の顔を見ずにただ前に進んでた
廉は諦めがついたのかと思えば
また私の隣で
同じスピードで歩く
明るい男子でも演じてるのか知らないけど
すごい、、
好き、
やられた、
明るい男子から
冷たい目線でビシッと言うなんて、素敵すぎて、、
何してるの私。
静かな登校時間。
校門の前で廉は足を止めてため息をついていた
もしかして女子たちと一緒にいるのが辛いのかな?
知らないふりをして歩いていけば廉が突然私の左手を握ってきた
意味がわからない
心臓がうるさい
立ち止まって手を引っ張れば
廉は私の方へ抱きついてくる
くっつきたいよ、
廉に手を引かれて学校へ連れてかれる
絶対に歩いてやらないもんね!
廉がそこまで手を離さないなら私だって考えがあるんだから!
やっと手を離して貰えたと思えば
軽く持ち上げられて
気づけばお姫様抱っこされてた
なんで廉のファンたちの前でお姫様抱っこされなきゃいけないの!?
廉はおろしてくれたけど
私はもう立ち上がりたくない
廉はほんとに私の気持ちわかってないっ!!
廉を置いて
校門の前を突っ走る
1度くらい、ほっといてよ、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!