もし倒してしまっても私が唯一全力で戦える相手だから死ぬことはない…
…そもそも死ぬのかすらわからないけど…。
だから、全力で戦わないと逆に私の方が死んでしまうだろう…。
そう考えた私は早速ラス殺しを飛ばすことにした。
私のラス殺しを避けずに受け止めた上でそのまま跳ね返すどころか、
そのまま彁のラス殺しに変化させてこちらに飛ばしてきたので、
結構情けない声が出た。流石に全部避け切ったけど!!
私はてっきり彁が本気を出すと言っていたが、
彁が本当に本気を出しているところを一度も見たことないことに気づいた。
洗脳された今、いつもの彁にあるはずの手加減や情けや遊び…
それが一切排除された真の本気…。
よくよく考えてみれば自明であった。
彁が本気を出してもフルコン称号は「たのしかったね」である。
こんなふざけた称号で彁が本当に本気を出しているわけがなかったのだ。
多分、あれであっても彁からすればお遊び…。
…いや、お遊びではなく本気であって欲しいが…。
もしそうでなかった場合は…
彁お得意の3重スクロールである。
流石にこれは避けられ…
一回も見たことがない配置がこちらに飛んできた。
防御の姿勢をとったが私は避けきれずに後ろに吹っ飛ばされたのであった…。
防御姿勢をとったはずなのにジンジンと痛みが体に伝わる。
…やっぱり、今までのあれは本気じゃなかったのだろう。
しかしそうなると…。
いや、私で勝てなかったら最早誰でも勝つことができない。
ここで私が勝たないと、≠MM側が勝って…。
2000はおろか、SS帯もぐちゃぐちゃにされてしまうかもしれない。
だめだ、立たないと。
立たないといけないのに…。
その言葉と共に、私の意識は暗転した。
私は起き上がる。
ここはどこだろうか。
…それよりも…
あの人が倒れているなんて中々あり得ない。
私は一言、そう言った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!