第20話

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2021/01/12 15:24
大規模な攻撃に、モニタールームがザワつく。
オールマイト「緑谷少年!!」
下の階では最早タチの悪い喧嘩をしている間に、上では麗日さんと飯田くんが争っていた。
麗日さんは手を合わせた後、踏み切って核へ飛び移る。
一見これで回収出来たかのように思えたが、飯田くんの個性でそれはかなわなかった。

爆豪「ハハ…すげぇ…なあ?どうしたデク、来いよまだ動けんだろぉ!?」
緑谷「麗日さん状況は!?」
麗日「…」
爆豪「無視かよ、すっげえな!」


切島「先生止めた方がいいって!爆豪あいつ相当クレイジーだぜ、殺しちまうぜ!?」
切島くんがオールマイトに尋ねても、オールマイトは「いや……」と言葉を濁した。
『…(止めたくないんだろうな)』
音声はオールマイトにしか聞こえてないらしいけど…
腹話術である程度読み取れるから、大体分かるんだよなぁ…
爆豪くんはただ私怨丸出し…って訳じゃない。
変な所で冷静である。
『…(これは…不死川さんの五倍位で爆豪くんになるんだな)』
…正直なところ、似てるとは思ってたんだよなぁ
だってすぐキレるし…悪人面な所とか、本当ソックリ…
そんな事を考えているうちに、何故か殴り合いに発展していた。
『いつの間に……』(ぼそり
瀬呂「…(あなたの名字さん、さっきからボーっとしててモニター全然見てねえのクソ面白いどうしよう…)」

爆豪くんは緑谷くんを右腕で殴った後、腕を掴んで個性を活かして地面に叩き付けた。
「リンチだよコレ!テープを巻き付ければ捕らえたことになるのに!」
「ヒーローの所業に非ず…」
「緑谷もすげえって思ったけどよ…
戦闘能力に於いて爆豪は間違いなく、

センスの塊だぜ」
起き上がった緑谷くんは壁の方へと向かって行き、壁にはりついた。


爆豪「なんで“個性”使わねぇんだ、俺を舐めてんのか!?ガキの頃からずっと!!そうやって!!」
緑谷「違うよ」
爆豪「俺を舐めてたんかてめェはぁ!!!」
爆豪くんが右腕を後ろに引いた時、
緑谷「君が凄い人だから、勝ちたいんじゃないか!!

勝って!!超えたいんじゃないかバカヤロー!!!」
爆豪「その面やめろやクソナード!!!」
「爆豪の方が余裕なくね?」

緑谷「DETROIT…」
両者、振りかぶって、
切島「先生!ヤバそうだってコレ!先生!」
オールマイト「双方……中止……」
オールマイトが震えながら小さくそう呟いた途端、
緑谷「麗日さん行くぞ!!!」
オールマイト「!」


麗日「はい!!!」
緑谷「SMASH!」  BOOOM!
緑谷くんは上に向かって攻撃し、麗日さん達がいる階まで吹き抜けにした。
麗日「飯田くん!ごめんね即興必殺!

彗星ホームラン!」
舞い上がったコンクリートを、無重力化した柱で飯田くんに向かって打ち込んだ。
その隙に麗日さんは、核へ飛び核を回収した。
飯田「ああーーーー核ーーー!!!」


オールマイト「ヒーロー…ヒーローチーム…

WIIIIIN!!」
「負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら……」
「勝負に負けて試合に勝ったというところか」
「訓練だけど」


『…』
モニターの中の爆豪くん、息が荒い。
格下だと思っていた相手に、試験だろうと何だろうと、負けたから。
そんな彼の肩にオールマイトは手を置いて、講評の時間になった。


オールマイト「まあつっても…今戦のベストは飯田少年だけどな!!!」
飯田「なな!!?」
蛙吹「勝ったお茶子ちゃんか緑谷ちゃんじゃないの?」
オールマイト「何故だろうなあ~~~~~?

分かる人!!?」
八百万「ハイ、オールマイト先生。

それは飯田さんが一番状況設定に順応していたから。·····」
八百万さんはツラツラと述べた。
めっちゃ眠いやんこれ…←
オールマイト「ま…まあ飯田少年もまだ固すぎる節はあったりするわけだが…

まあ…正解だよ くう…!」
八百万「常に下学上達!一意専心に励まねばトップヒーローになどなれませんので!」








・・・












そんなこんなで第一戦目は終わり、次々と終わらせて行った。
まあ、二戦目はほぼやってないと同じだけど…ね。

オールマイト「さて、残るは…あなたの名字少女だな!クジで対戦相手を選ぼうと思ったが…

Bコンビに対戦相手をしてもらおう!スグ終わっちゃったし」
『…まあ誰でも良いです』
オールマイト「じゃあどっちが敵かヒーローか、だけクジで決めるぞ!」
そう言ってオールマイトが箱に手を突っ込んで、ボールを箱から取り出した。
オールマイト「さて、あなたの名字少女は______…」

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