そして、私達はあなたのいるお葬式会場に着いた。
会場に入ると、たくさんのあなたの親戚の方たちが集まっていた。
(やっぱり、あなたはみんなから愛されているんだなぁ…)
そう思っているうちに、あなたの遺影と、棺が見えた。
いきなり現実に戻されてしまった感じだった。
私達は担任の先生に言われるがまま、1人1人椅子に座った。
そして、私がお線香をあげる番になった。
私は、どうしても最後にあなたの顔を見たくて、恐る恐る棺の中を見た。
すると、そこには、今にも笑いだしそうな、「碧佳!」って話しかけてくれそうな、美しいあなたがいた。
でも、もうあなたはこの世にいない。
そう思うと、また私は泣き出してしまった。
そして、お線香をあげ、自分の席に戻った。
そしてみんな、お線香があげ終わり、あなたが火葬場に行くのを見送る時間が来た。
私は、ずっと泣いてばかりだった。
そして、まともにあなたが乗った車を見ることが出来ない_____
そう思った時だった。
振り向くと、意外な人が私に声をかけてきた。
───────────────────────────────────
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。