俺はユイとユアが住んでいるという家に向かった。もちろん偽の仮面をつけて。
家の目の前について俺はインターホンをならした。
きっとユイなら気づくはず。
そう言って開けてくれた玄関、
そこからは女の子だろうか?あなたと同じくらいの歳の子がでてきた。
そうして招かれた家の中。
空気が重い。きっとまだ警戒されているのだろう。
〈ユイ目線〉
俺は気づいていた。
キルの仮面には真実の言葉という言葉が書かれていなかった。
大人しく仮面を外したキル、
どうやらいつものキルらしい。
聞きたいことはたくさんあったけどとりあえず俺はこの質問をすることにした。
〈キル目線〉
まさかユイの口からその言葉が出るとは思わなかった。
·····俺だって、どうして戻れたかわからねぇ。
それに、気づいたら俺が俺に戻っていた。
それしかわからないんだ。
彼が言った言葉はとても苦しそうで悲しそうだった。
でも私たちには伝わった。
そして私たちはあなたを救う、いや組織を潰して全てを終わらせる·····そんな命をかけた戦いが始まるのであった。
第1章 end
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!