何故か、刑務所に総統室があった。
今の時代、総統と呼ぶことが少ないことに関しては触れないでおこう。
扉の隙間から見えるのは、明らかにやばそうな雰囲気を醸し出している椅子だ。
あなたは距離を置きつつも、グルッペンのことを思い出す。
覗いてみようと、顔を覗かせると、
そこには、謎の置物が置いてあり、グルッペンに似ているようだ。
あなたは、決心し、部屋に入る。
やはりそこには、グルッペン人形があった。
その瞳は生きているかのように、輝き、どこかを見通しているかのようだった。
それ以外は特に、何も置いていなかった。
部屋を出る前、グルッペン人形は微かに笑っていた。
あなたが、気づくことは無かった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。