3日後だった。
私はそれまでずっと亮平の所にいた。
みんなが集まって、亮平に声をかける。
岩本「俺は、お前をライバルであり尊敬する人でもあった。同期で尊敬とかおかしいよって言うかもしれないけど本当だから。最後に言わせてくれ。阿部……ありがとな。」
愛美「阿部さん、あなた先輩のことずっと守っていただきありがとうございます。阿部さんは社内でも人気で、有名です。かっこいい先輩です」
阿部・弟「兄貴、俺が苦しい時電話で相談聞いてくれたよな。兄貴の優しいところとかかっこいい所をみて俺もこうなりたいって思った。実は俺にも大切な人が出来たんだ。それだけ最後に伝えとく。ありがとな、兄貴」
阿部・父「亮平くん。亮平くんには辛い思いも多くさせた。自分も亮平くんの父親になりたいって思ってる。亮平くん、最後に言わせてくれ。亮平くんが息子で本当に良かった。ありがとう」
『亮平……私は本当に幸せだった。亮平と出会ったクリスマスの日、恋に縁もないわたしにサンタさんが来たんだって思ってた。会ったあの時から好きだった』
涙が止まらない。
『亮平は何時でも傍にいてくれた。だから私は頑張れたし、諦めない!って思ってやってきた。どれだけ感謝してもしきれない。』
阿部・父「あなたさん……」
『会社の中でも亮平は、有名で優しくてかっこよくて時々おっちょこちょいで岩本さんとのコンビが結構人気だったんだよ。亮平がやってるプロジェクトが成功したって報告が来た時は本当に嬉しかった。自分の事のように思えた』
岩本「今やってるプロジェクト途中なんだよ」
『そうですよね……亮平、任せて。そのプロジェクト絶対成功させるから。絶対に』
終わりの時間が近づいている。
『亮平が最後に言ってくれた……「幸せになって」って言葉。私、叶えてみせるから。絶対に幸せになって、亮平に次会えた時に、報告する。だから、亮平。待っててね。私の事ずっとみてて』
その時、先生が入ってきた。
後藤「……お時間です」
『……はい。亮平、愛してる。またいつか会おうね』
強く握りしめていた手を、離した。
そして、記憶が無くなって、目が覚めた時は
ベットの上にいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。