第3話

新たなお友達
看護師
看護師
残念だけどツバキさんの左耳はもう何も聞こえないわ。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
やっぱりですか…。
医務室でツバキはため息をついた。先程の戦いで赤い悪魔に左耳を切り裂かれてしまったからだ。
与野路アズサ
与野路アズサ
あの…治らないんですか?
看護師
看護師
ええ。申し訳無いけど今の私達では…
ごめんなさいね。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
謝らないでください。
看護師
看護師
え?
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
たとえ何を失おうと私達のやることは一つ…
悪魔を撃ち抜くことですから。
ツバキは小さく笑った。
与野路アズサ
与野路アズサ
(ああ…どうしてツバキはこんなに強いんだろう…)
看護師
看護師
…そう。流石ね。頼もしいわ。でも絶対ムリはしないこと。いい?さぁもう戻ってもいいわ。あ、傷口にはさわらないで…
「ガラガラッ!」
看護師が言い終わる前にいきなり医務室のドアが開いた。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
!?
与野路アズサ
与野路アズサ
!?
看護師
看護師
!?
白雲ツルギ
白雲ツルギ
あ…すいません。
そこには一人の男の子が立っていた。美しい白い髪と白い肌、左目には眼帯をしていて頬には赤い涙のような印が2本入っていた。
看護師
看護師
ああ…ツルギくんちょうど終わったところよ
白雲ツルギ
白雲ツルギ
あ、じゃあコレ…。
ツルギはポケットから消毒液を取り出した。
看護師
看護師
まぁこんなのわざわざ返さなくていいのに…。まぁありがとう。
そんなやり取りをしたあとツルギはペコリと頭を下げて出ていった。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
じゃあそろそろ私達も…
与野路アズサ
与野路アズサ
うん!行こっか!
二人はお礼を言うと医務室を出た。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
ねぇさっきの男の子見たことない?
与野路アズサ
与野路アズサ
うん。私もそれ思った…。
よし!追いかけてみよう!
アズサはツバキの手を引きながらツルギのいる方へ駆け出した。廊下の冷たい風がツバキの左耳をくすぐる。
与野路アズサ
与野路アズサ
あっ、あのっ、君…
白雲ツルギ
白雲ツルギ
やっとのことで追いつくとアズサはツルギに話しかけた。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
ああ!
与野路アズサ
与野路アズサ
えっ何?びっくりしたぁ!
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
君、白雲ツルギくんだよね!
ほら、12歳で2級の称号をもつ天才って話題になったじゃん!
与野路アズサ
与野路アズサ
あああ!
白雲ツルギ
白雲ツルギ
話題って…そんな凄くないですよ。
与野路アズサ
与野路アズサ
いやいや天才でしょ!
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
まさかこんなところで会うなんて…。
まぁ同じ団員同士よろしくお願いします!
白雲ツルギ
白雲ツルギ
よろしくお願いします…
3人は社交辞令的な挨拶をすると一緒に夕飯を食べにレストランへ向かった。
与野路アズサ
与野路アズサ
へぇ〜。12歳って思ったより小さいんだね〜。
アズサは頼んだチーズハンバーグを切りながら言った。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
失礼よアズサ。
白雲ツルギ
白雲ツルギ
いや…別に構いませんよ。背が小さいのは事実ですから。
与野路アズサ
与野路アズサ
ツルギって大人っぽいね。流石2級。
色々教えてね〜。
白雲ツルギ
白雲ツルギ
えぇ…
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
ちょっとツルギ君困ってるわよ!
与野路アズサ
与野路アズサ
はいはいすみません!あ、そうだ!よかったら次のパトロール一緒に行かない?お互い勉強になると思うんだ!
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
は、ちょっとアズサ…
白雲ツルギ
白雲ツルギ
いいですよ。
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
え?
意外な答えに思わず口に入れていたグラタンをこぼしそうになった。
白雲ツルギ
白雲ツルギ
僕もおふたりさんのこと知りたいので。
与野路アズサ
与野路アズサ
ほらぁ〜!ありがと!ツルギ!
ってことだからツバキもいいよね!
羽衣ツバキ
羽衣ツバキ
え、まぁツルギ君がいいなら…
与野路アズサ
与野路アズサ
よぉ〜し!明日も頑張ろ〜!
アズサは人が賑わうレストランで一人声を張り上げた。

-----続く-----