第432話

第402話 愛の形の完成 ~YH~
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2022/01/25 12:31
年上の貴方はとても頼りになる風貌....とは言えないけど、みんなをまとめるその姿はスゴくカッコ良かったのだ
不純な動機かもしれないけど、私は彼と一緒にいたくて、彼を畑のメンバーに引き入れてしまった
彼にはまだ他の.....Youtuber以外の道があったのかもしれない
いやきっとあった、なのに私は引き入れてしまった
その罪は何よりも重くて、私にのし掛かってくる
ほんとうのことが言えなくて、彼には引き入れた理由も嘘を言ってしまった
ほんとうのことを言ったら失望をされてしまうだろうか?止めると言われるんじゃないかと怖くて言えなかった
同時にこの気持ちも言えなかった....しまっておこうと思ったのに....貴方は私の隣で率先して助けてくれた
これ以上気持ちを大きくさせないで....そう言えなくて、甘えていた私を....どうか許して欲しい....





やふへゐ「僕がYoutuberになるって決めた理由っすか?」
はじめ「うん、ちょっと気になってさ...」
やふへゐ「うーん、.....そうっすね...と言っても、前に言った覚えとかあるんすけど......」
悩んで腕を組むやふへゐを、はじめは顔を歪めながら見つめていた
やふへゐ「....はじめさんのファンだったので、畑メンバー応募が始まったとき...今がチャンスってのが理由っすかね~~...」
何の気なしね、やふへゐは言って見せた
きっとそれはほんとうの理由なのだろう...
やふへゐ「まさかほんとうにメンバーに入れるなんて思ってませんでした...」
はじめ「.......ドキドキしてた?」
やふへゐ「もちろん、最初電話貰ったとき疑いましたもん...」
はじめ「あはは、だよね.......」
もう聞いていられない...、苦しいよ
やふへゐ「でも嬉しかったですね、選ばれたときは...まさかメンバーになれるとはって...その日興奮して寝れませんでした」
はじめ「....そ、うなの?」
やふへゐ「子供みたいですよね?それほど嬉しかったんです...嘘じゃありませんよ?持ってもいません」
笑顔で少し恥ずかしそうにやふへゐは言ったのだ
それを聞いて、はじめは俯いた
やふへゐ「はじめさん?」
真っ直ぐなやふへゐの顔を見れなかった
不純な動機で引き入れて、苦労させているのに...彼は何故笑って嬉しそうに出来るのか
申し訳なくなって、胸が苦しい....
はじめ「あの、さ....やふへゐくん」
やふへゐ「はい...」
はじめ「私さ....やふへゐくんに謝らなきゃいけないことがあるんだ....」
やふへゐ「え?何ですか??怖いです....」
あのトップYoutuberのはじめしゃちょーに謝れるようなことをされていたのか?と頭の中で??と浮かべるやふへゐ
はじめ「私、さ.....」
震える声を振り絞る....
はじめ「やふへゐくんのこと、一目惚れしたから.....そばにいたくて、メンバーに引き入れたんだ....」
やふへゐはその言葉を聞いて、目を見開く
驚いていた...え、と小さく声を漏らす
はじめ「自分と似ている部分があって、一緒にいたら楽しいって思って引き入れたって言ったけど...半分嘘で、半分ほんとなんだ...私、やふへゐくんのことが好きなんだ...」
やふへゐ「.............」
はじめ「ごめん、ごめんやふへゐくん...Youtuberの世界に引き込んで、ごめん.....」
ずっと言いたかった、隠しているのは辛いから....
今やっと言えた、どうだろう...失望されたろうか??
やふへゐは黙っている...、けど優しい笑顔を見せて、口を開いた
やふへゐ「俺、Youtuberになったこと後悔もしてません」
はじめ「へ?」
やふへゐ「まさか同じ気持ちとは思いませんでした、.....俺も、はじめさんのことが好きです」
思わぬ言葉にはじめは???と頭に浮かべて信じられないといった顔をする
やふへゐ「はじめさんが謝るなら、僕もです....嘘つきました....はじめさんに憧れの気持ちはありました...けどそれよりもあったのは、恋...ですかね?」
はじめ「こ、い.....?///」
やふへゐ「お近づきになりたかったのは、俺も同じですね」
泣きそうなはじめにやふへゐは困ったような顔もしつつも、嬉しそうに笑っていた
それにつられて、ホッと息をついたはじめ
はじめ「同じ、なんだね...」
やふへゐ「そうっすね...で、おんなじ気持ちっす....」
はじめ「え、あ.......///」
そうだ、お互いに気持ちを伝えて二人は....
慣れていないのか、やふへゐは少し間を開けてから...はじめに伝えた
やふへゐ「好きです、....はじめさんのこと、.....僕なんかで良ければ...付き合ってください」
最初は不純で....罪悪感ばかり募っていてはずだったのに...
間違っていなかったとは言えない、けど....
これから先も一緒にいれると知って、喜びを隠しきれなかったのだ





りょうや「うっわ.....なんとロマンチック...」
星夏『うん、パパとママの馴れ初めはそんな感じだって...聞いたことあるよ』
いず『私これ以上こんな話し聞き続けてたら涙流しそうなんだけど....』
電話の向こうの星夏は、とても楽しそうに話をしてくれた
りょうや「行動力はさすがと言っても良いかもな....俺ももう少し早ければ星夏ともっと早く付き合えたのに...」
星夏『りょ、りょうやくん!?///』
いず「お兄ちゃん本音出てるし...こんなところでイチャイチャしないでよ....」
電話かっさらって次行こうかと思ったけど、それが出来ない....しないいずは二人のことを思っていて、しばらく会話させていた



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