第1062話

第1003話 今のままが一番良い
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2023/10/17 14:00
りょうや『でさ、一個気になんだけど....』
陽斗「何....?てか何で小声??」
りょうや『その方が良いだろ?向こうは向こうで話してるし、今が聞けるチャンスだからよ...お前も小声で話して耳貸せ耳を』
意味が分からないと陽斗は眉を傾げ怪訝そうにする
向こう、というのはテーブルを挟んで自分たちがいる反対側で会話をしているマサルと彰のことを指すのは分かるけど...何故二人には聞かれちゃまずいことを話すのだろうか
幸いマサルたちはこっちを気にも止めず、楽しそうに会話していた
陽斗『.......何?』
陽斗は言われた通りりょうやと同じ、小声で話した
りょうや『大したことじゃないけどさ、...』
小声だから聞き取りずらい、耳を貸せというのもこういうことか
りょうや『結局お前っていずとはどうなの?』
陽斗『............どうって?』
りょうや『お前なぁ...こういうのは大抵、...いずとは付き合ったりしてんのかって話に決まってるだろ...?』
陽斗『....付き合ってないけど』
りょうや『付き合ってないの?二人で出掛けること多いのに??』
陽斗『うーん...』
りょうや『いやうーんってお前なぁ....』
陽斗が腕を組んで悩むのは違う気がする、...
陽斗『別に付き合おうとは思うてへんよ』
りょうや『はぁ、....好きなのに?』
陽斗『好きやけど』
りょうや『即答かよ、あっさり認めたな』
陽斗『........そういうのは望んでへん』
りょうや『聞けよ話を』
反らしてどうする、自分本意で進めてどうするとりょうやは目を細め、眉を吊り上げる
陽斗『良いよ、今の関係のままが....俺は良い』
好いてくれているんだと言い切れない、もう好いてくれていないのかもしれない
伝えたいことはあるのに......
陽斗『今のままが良い....』
りょうや『.....それって、逃げてるだけじゃないの?』
りょうやに眉根を下げられながらそう言われて反論が出来ず、陽斗は俯いた
小声で話し合っていたりょうやたちにようやく気付いたマサルと彰に声をかけられても、陽斗はただただ俯いたり、窓の外を眺めたりしてりょうやの言葉がグルグルと頭に回るのを気にしないフリをした

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