第69話

第67話 小遣いアップ作戦
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2021/01/27 13:37
りょうや「小遣いが少ないと思うから増やしてほしい」
いず「お兄ちゃんがバンバン使うから無くなるのが早いんじゃない?」
りょうや「えー俺そんな物買ってない」
いず「むしろそのせいで物増やしすぎて部屋が色んな物で溢れかえるんだよ、汚いったらありゃしない...」
りょうや「妹よ、当たりが強くないか?」
仮にもいずの三歳上の兄
少し傷がつく時もある
いず「なんか欲しいものでもあるの?」
りょうや「まぁ...そりゃあ無ければ小遣い少ないから増やしてほしいとか言わないよ」
いず「何が欲しいの?」
りょうや「......内緒」
いず「...ちっ」
りょうや「今舌打ちした?ねぇ」
いず「してない、それよりどうやってお小遣い増やしてもらう気?」
りょうや「うーん...とにかく褒めるとか?」
いず「あー......」
りょうや「というわけで早速やってみる、では行こう!!」
無駄な決めポーズを取り、ドヤ顔の兄をウザいと思いつつ、ついていく
リビングで寛いでいる父親にりょうやは近づく
りょうや「父さん今日もカッコいい」
りょう「小遣いは増やさないからね」
りょうや「えっ!?」
いず『バレてる...ざまぁ』
ほくそ笑むいず
りょうや「なんでバレた...?」
りょう「お前がいきなりそんなこと言う理由はそんくらいだからね」
りょうや「全部お見通しですかそうですか」
いず「諦めなお兄ちゃん、パパママにだってお金渡さないんだからお兄ちゃんに渡してくれるわけないじゃん」
りょうや「その通りですね...」
肩を落とし、落ち込むりょうやを見るりょうやはクスッと笑う
りょう「さしずめ、てつやの誕生日プレゼントを内緒で買おうとしてたんでしょ?」
りょうや「えっ!?なんで知って」
りょう「俺の時もサプライズで買ってくれたし、今週てつやの誕生日だからな、それで分かった」
いず「なんだ、そんなことなら私もお金貸すのに...」
りょうや「......」
この年頃は何かと恥ずかしい年頃
母親の誕生日プレゼント買うからお金頂戴とは中々言えない
りょう「仕方ない、理由が理由だし今回は特別に多めにあげる」
りょうや「まじ」
りょう「その代わり、ちゃんと俺の言うこと聞けよ?」
りょうや「聞く!!聞くから!!!」
いず『ありゃ聞かないわ...』
父からお金を受けとる兄を尻目に、いずはそう考えていた
でもそれとは別に、違うことを考えていた
いず『サプライズ、成功するといいね』
とっくにプレゼントを用意しているいずは、
意外に行事には乗り気の兄を優しく見つめて考えていたのだった












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