第4話

僕の親友
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2018/04/01 02:36
お兄ちゃんがいなくなってから早3日。
僕は今だに立ち直れず学校も休んでいる。
そのせいか、心配した僕の親友で幼なじみの皓(こう)が見舞いに来てくれた。


ピーンポーン


ガチャッ


「あら皓君。いらっしゃい。」


母さんの甲高い声が僕の部屋まで聞こえる。
あんなの人前だけで、家ではもう少し低い。


「涼...」


皓はすごく口下手で無表情だ。
でもすごく優しい、いい奴なんだよ。


「涼!...涼!、皓君が来てくれたわよ。」


母さんの声が耳鳴りのように聞こえてうるさい。


「もう、涼ったら~。あ、どうぞ皓君上がって?
もう涼の部屋に入っちゃいなさい。皓君が来たなら起きてくれるでしょ。」


母さんはそういうと、皓を家の中に入れた。
皓の足音が一歩ずつ、一歩ずつ近づいてくる。
幽霊みたい。怖っ。


コンコンコン


「涼...」


「...入ってこないで。」


ガチャッ


は?...


「皓、今の話聞いてた...かな?...」


皓が細くて鋭い目で僕をみる。


「入ってこないで...。」


「うん...そう言った...。」


「「.........。」」


いや、話聞いてたんじゃん!
入ってこないでって言ったら『ガチャッ』
んんんんん??KO・U・KU・N☆


そうだ。こいつ前からそういう奴だった。


「何で学校来ないの?...」


「だって、お兄ちゃんが...。」


「......。」


お兄ちゃんが...いないから。
そんなの、言い訳にすらなってない。


「涼が学校来てくれないと、俺寂しい。」


そういうと皓は僕に抱きついて、頬を擦り付けた。


皓は良く僕に抱きついてくる。
しかしこれが皓流のスキンシップだ。


「明日、学校来てくれる?」


皓が耳元でささやく。僕は耳が弱い。
でも皓は多分それに気づいていない。
僕は小さく吐息をだし、


「ン...ん...向かえに来てね。」


「.....。」


ちょっと変な声でっちゃったかも...。
皓気づいてないかな...?


「うん...待ってる。」


皓は嬉しそうな声で言った。
良かった....


























気づいてないみたい...。






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