金曜日。
私は、大学の友達とショッピングモールに遊びに来た。
昼からみんなと遊んで。
私は他にも用があったから、
5時くらいに解散してショッピングモールに1人で残った。
通路を歩いて居ると、前から人が走ってきた。
もしかして、またゴンさん。
いやまさか、あの人は私には興味無いしね。
成り行きで、たなっちとスーパーに向かった。
そう言って、目の前のカゴを取ろうとすると。
たなっちが、カゴを先に取った。
そんな感じで、カゴはたなっちにお願いして。
私は、買いたいものをカゴに入れていった。
しばらくの沈黙からの。
たなっちは本気で落ち込んでいるみたいなので。
たなっちもいる時に作りに行ってあげよ。
買い物も終わって、建物を出ようとすると。
外は雨が降っていた。
私はそう言って、傘の下にたなっちを入れた。
平均身長より低めの152cmの私にとっては、
たなっちとも結構な身長差で。
私が傘を持つと、
たなっちは可愛いけど。
男にとって、可愛いは不服なのかな。
もしかしたら、初めてあった時の『可愛いです』
は、無意識にたなっちを傷付けてたりするのかな。
それからしばらく歩いて、駅に着いた。
電車に乗ると、たなっちの
肩が濡れているのに気づいた。
それに比べて私の肩は濡れていない。
さらっとイケメンなたなっち。
見た目は可愛くて、
中身はイケメンな棚沢氏に会えた日になりました。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。