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- あたしがこのLINEを確認する頃には
もう22時を過ぎていた
- もう夜も遅いし帰ったかもしれない
そう思って一応連絡をしてみた
あなた:まだ………いるんだ
- とっくに帰っていてもおかしくない
でも彼はまだ宮城にいた
どうしてそこまでして____?
あなた:……大森さん
マネ:ん?
あなた:駅前のファミレスまでお願い出来ますか?
マネ:?いいけど……珍しいわね,友達とご飯?
あなた:え……あ……まぁ……
マネ:それとも____
『 宮侑に会うの? 』
あなた:え………?
マネ:学校の前に居たわよね。わざわざあなたに会いに来ていたの?
あなた:え,あ……そう,みたい,です………
マネ:………はぁ………
- 大森さんは溜息を吐いた
宮くんの存在を知っていたのは
彼が有名だから?
それとも______
マネ:………会ってもいいけど深く関わらないこと
あなた:え………?
マネ:あの人と深く関わってもあなたが辛くなるだけよ
- " あたしが辛くなる "?
どういう事____?
マネ:あなた
あなた:………?
マネ:貴女は今着実に人気が出てきているし有名にもなってきている。このままいけば凛々華と並ぶのだって夢じゃない
あなた:え………?
『 今は余計な事を考えないでちょうだい。』
- 余計な事って何……?
もしかして
過去の記憶の事____?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!