第62話

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2020/08/22 23:55




















- 11月














マネ:あなた,社長が話あるみたいだからこの後1回事務所に戻るわよ




あなた:?は,はい









- あたしはいつも通り撮影を終えると

社長に呼ばれているとの事だったので

あたしは大森さんと事務所へ向かった

































あなた:失礼します




社長:やぁあなた,お疲れ様




あなた:お疲れ様です……!













- あたしが入るなり社長は笑顔で迎えてくれた






















あなた:あの,話って……?




社長:ああ。立ち話もなんだから座ろうか。大森くんも座ってくれ




マネ:わかりました










- あたしと大森さんは社長の誘導でソファに座る

一体,何だろう______?










社長:あなたがデビューしてもう少しで8ヶ月経つんだな




あなた:もうそんなに………




社長:最初は記憶の事もあって笑顔も見られなかったからクール系で売っていこうとしたんだ。でも最近のあなたからはとても笑顔が見られている



















- 侑くんの事を想って撮られたあの1枚は

日本中で話題になるほど好評だった

あたしは侑くんとまた付き合い始めてから

それ以降ずっと笑えている











社長:あなたは笑顔がなくてもクール系,綺麗系で人気が出る素質を持っていたがやはり皆笑顔がある方が良いらしい




あなた:え?




社長:あなたに笑顔が戻ったことによって最近ますます仕事の依頼が来るんだ














- 侑くんが褒めてくれた笑顔を

好きでいてくれている人達がいる

















社長:そこで,一つ大きな依頼を受けたんだ




あなた:え?




マネ:大きな依頼?




社長:あなた
























『 ドラマの出演が決まったんだよ。』





















あなた:…………え………?




社長:勿論女優って訳じゃないし主演ではないけど,恋愛ドラマの主人公の友人役だ




マネ:それは………主演で無かったとしてもかなり重要な役なのでは?




社長:ああそうだ。でもそれをあなたにやってほしいっていう依頼が来たんだよ





















- あたしがドラマに_______?











社長:あなた




あなた:?




社長:今,あなたは日本中の誰もが期待をする存在なんだ




あなた:…………!















- 小さい頃から

ただお姉ちゃんの背中を見てきただけのあたしが

今,日本中から期待されている____?
















あなた:あたし,頑張ります………!




社長:そう言ってくれると思ったよ









- 社長は嬉しそうに微笑んだ

此処まであたしを連れてきてくれた人達の

期待に応える時が来たんだ










社長:ただ____




あなた:?




社長:あなたは記憶を取り戻して彼と再交際を始めただろう?













- 記憶を取り戻した事や侑くんとまた付き合い始めた事は

勿論社長にも大森さんにも報告はした

反対はされなかったけど____











社長:もちろん君たちの交際を反対する訳じゃないよ。元々記憶が無い状態のあなたをこの業界に連れ込んだのは私だからね




あなた:え………




社長:ただ……やはりこれだけ人気が出てきていると,もしバレた時に大炎上しかねない




あなた:………!











" だからくれぐれも会う時は気を付けてほしいんだ "


















- もうあの頃とは違う

あたしは誰かの期待を背負っていると同じくらい

リスクを背負って生きてるんだ____。













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