第32話

➼ 32
2,215
2020/08/20 03:00




















- 宮くんに連れられ暫く歩いていた時だった













男子:あれ,侑やん




侑:!!











- 宮くんは咄嗟にあたしを自分の背中に隠した












男子:なんや?彼女か?




侑:関係あらへんやろ




男子:お前いつの間に彼女作ったん?




男子:" 新しい彼女 "出来たんやなぁ!
















- 宮くんと同じ学校の人だろうか

" 新しい彼女 "と言われるくらいだから

宮くんには以前彼女がいたんだ

あたしはそれを聞いて何故か胸が痛くなった









男子:あほ。侑が彼女作る訳ないやろが




男子:えー?




男子:やって侑はずっと" あの子 "の事が忘れられてないんやで?













- " あの子 "?

元カノの事____?












男子:あーそうよなぁ




男子:あれから" まだ会えてない "んよな?




男子:まぁもう" 会える存在やない "よなぁ










- " まだ会えていない "

" もう会える存在ではない "

宮くんが忘れられない元カノは

一体どんな人なの____?












侑:すまん。もう行くから




男子:?あぁ。また夏休み明けな〜




侑:おん












- 宮くんはあたしの顔を男子達に見せないように

上手くその場を離れた
























侑:すまん急に




あなた:ううん。ありがとう












- 宮くんは再びあたしの手を引いて歩き出した

あたしは何故か

宮くんの元カノが気になって仕方なかった
































あなた:あ………!




侑:?なんや?











- あたしは歩いている途中に

光るおもちゃの屋台を見つけた









侑:こういうの好きなん?




あなた:うん。光ってるもの好きなんだ












- 光る剣や杖,光るアクセサリー

夜のお祭りにはもってこいといったようなものが

たくさん屋台に並べられていた













あなた:あ………これ………














- あたしが手にしたのは" ひまわりの指輪 "

光ってもいないしおもちゃの指輪だったけど

あたしは何故かその指輪に惹かれていた









侑:ひまわりの指輪?




あなた:うん。可愛い………




侑:ええやん。買おうや




あなた:え………?












- 宮くんはまた直ぐに指輪を購入した











あなた:み,宮くん………?




侑:来てくれたお礼第2弾




あなた:え………?











- 宮くんは指輪を持ったまま笑っていた

屋台の明かりに照らされて

その笑顔はとても眩しく見えた





















侑:あげる代わりに俺がつけたい




あなた:え?




侑:手,出しぃ



















- あたしがゆっくりと手を出すと

宮くんは優しくあたしの手を取った

そしてそのままひまわりの指輪を

______左手の薬指につけた



















侑:お,やっぱ似合うなぁ。買って正解や




あなた:み,宮くんこれ……ッ……




侑:ん?あぁ………























『 予約や。』






















- 宮くんはそう笑いながら言った

予約って何の予約………?
























わからないけど,確かに今分かることは























あたしの顔が____熱いこと。










プリ小説オーディオドラマ