- 宮くんに連れられ暫く歩いていた時だった
男子:あれ,侑やん
侑:!!
- 宮くんは咄嗟にあたしを自分の背中に隠した
男子:なんや?彼女か?
侑:関係あらへんやろ
男子:お前いつの間に彼女作ったん?
男子:" 新しい彼女 "出来たんやなぁ!
- 宮くんと同じ学校の人だろうか
" 新しい彼女 "と言われるくらいだから
宮くんには以前彼女がいたんだ
あたしはそれを聞いて何故か胸が痛くなった
男子:あほ。侑が彼女作る訳ないやろが
男子:えー?
男子:やって侑はずっと" あの子 "の事が忘れられてないんやで?
- " あの子 "?
元カノの事____?
男子:あーそうよなぁ
男子:あれから" まだ会えてない "んよな?
男子:まぁもう" 会える存在やない "よなぁ
- " まだ会えていない "
" もう会える存在ではない "
宮くんが忘れられない元カノは
一体どんな人なの____?
侑:すまん。もう行くから
男子:?あぁ。また夏休み明けな〜
侑:おん
- 宮くんはあたしの顔を男子達に見せないように
上手くその場を離れた
侑:すまん急に
あなた:ううん。ありがとう
- 宮くんは再びあたしの手を引いて歩き出した
あたしは何故か
宮くんの元カノが気になって仕方なかった
あなた:あ………!
侑:?なんや?
- あたしは歩いている途中に
光るおもちゃの屋台を見つけた
侑:こういうの好きなん?
あなた:うん。光ってるもの好きなんだ
- 光る剣や杖,光るアクセサリー
夜のお祭りにはもってこいといったようなものが
たくさん屋台に並べられていた
あなた:あ………これ………
- あたしが手にしたのは" ひまわりの指輪 "
光ってもいないしおもちゃの指輪だったけど
あたしは何故かその指輪に惹かれていた
侑:ひまわりの指輪?
あなた:うん。可愛い………
侑:ええやん。買おうや
あなた:え………?
- 宮くんはまた直ぐに指輪を購入した
あなた:み,宮くん………?
侑:来てくれたお礼第2弾
あなた:え………?
- 宮くんは指輪を持ったまま笑っていた
屋台の明かりに照らされて
その笑顔はとても眩しく見えた
侑:あげる代わりに俺がつけたい
あなた:え?
侑:手,出しぃ
- あたしがゆっくりと手を出すと
宮くんは優しくあたしの手を取った
そしてそのままひまわりの指輪を
______左手の薬指につけた
侑:お,やっぱ似合うなぁ。買って正解や
あなた:み,宮くんこれ……ッ……
侑:ん?あぁ………
『 予約や。』
- 宮くんはそう笑いながら言った
予約って何の予約………?
わからないけど,確かに今分かることは
あたしの顔が____熱いこと。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。