白布  side











天童:は〜疲れたネ〜！




瀬見:久々に動いたからな( 笑 )




白布:どうでもいいですけど何で天童さん達は此処にいるんですか




天童:え？いいジャ〜ン！監督が居座っていいって言ってたし！ネ？




山形:おうよ！




白布:はぁ………










－ GW合宿1日目

     俺たちは兵庫の稲荷崎と合同合宿をしていた

     OBとして先輩達も練習に来てくれて

     そのまま泊まっているというような感じだ













天童:てかてか！白鳥沢( ｺｺ )にあの凛々華の妹のあなたが転校してきたってマジ！？




川西:まじですよ。白布と同じクラスです




瀬見:え！それすげぇな！




白布:別に………たまたまです










－ あの日以来あなたは俺に心を開いてくれた

     まだ笑った姿は一度しか見れていないけど

     それでもよく話してくれるようにはなった









天童:そう言えば全然話かわるんだけどサ〜稲荷崎バレー部の噂って知ってる？




川西:？噂？




白布:？









－ 稲荷崎バレー部の噂？

     なんだ＿＿＿＿？
















天童:俺も噂で聞いただけだから本当のところどうなのかは分からないんだけど,去年の冬＿＿＿＿
























『 マネがバレー部員に虐められて

     そのマネが" 自殺未遂 "で川に身を投げたらしいヨ 』



















白布:………え………？




川西:ｯそのマネって結局どうなったんですか！？




天童:さぁ。詳しいことは俺もよくわからないヨ。ただ今日見たら稲荷崎( ｱｯﾁ )にマネがいなかったから辞めちゃったんだなぁって思ったんだよネ




















－ バレー部員に虐められたマネが

     自殺未遂で川に身を投げた＿＿＿＿？

     稲荷崎は確か兵庫………

     ＿＿＿＿まさか










































あなた:白布くん




白布:！あなた。急に呼んでごめん




あなた:ううん。平気だよ












－ 俺はその後思わずあなたを呼び出していた

     何となく＿＿＿＿あなたの顔が見たくなった





















侑:あなた………？



















－ 稲荷崎の主将," 宮侑 "があなたを見てしまった

     思った通り,宮侑はあなたを見て驚いていた

     それはファンとしてじゃない

     " 水城あなた "を見て驚いていた





















侑:ずっと謝りたかったんや………


















－ " ずっと謝りたかった "

     宮侑は泣きそうな顔で確かにそう言った

     天童さんの話で出てきたマネがもしあなたなら

     話の辻褄が全て合う＿＿＿＿







































あなた:………




白布:………何か思い出した？




あなた:ううん………でも………
























『 あの人はきっとあたしの過去を知ってる。』






















－ その通りだよ。宮侑は間違いなくあなたの過去を知ってる

     もしかしたら一番深く関わりがあったかもしれない

     稲荷崎の連中から話を聞けば

     きっと記憶を取り戻す手掛かりが沢山得られる

     ＿＿＿＿＿＿でも





















白布:あなた




あなた:ｯ白布くん………？





















－ 俺はあなたを抱き締めた



















白布:……記憶を取り戻そうとしないで




あなた:え………？




白布:あなたが記憶を取り戻してあなたが辛い思いをするのは俺嫌だ




















－ それに＿＿＿＿あんな奴らの事

     思い出す必要なんて無い




















白布:俺が傍にいるから




あなた:え………？




白布:記憶が無くて不安かもしれないけど俺は絶対あなたの傍から居なくならないし絶対に裏切らない



















『 これから楽しい記憶を創り出そうよ。』



















あなた:白布くん




白布:………？




あなた:………ありがとう























－ 俺は絶対に

     あなたを返してなんてやらない＿＿＿＿。