白布 side
- 俺は彼女の手を握り歩き出した
一度校内を出てある所に向かった
場所は____コンビニ
あなた:………?
- 彼女はコンビニに入ると不思議そうな顔をしていた
白布:どうせその身体,何も食ってねぇんだろ?
あなた:………!
白布:今日同じ部屋の奴帰って来ねぇから夕飯コンビニで済ませようと思ってたんだよ
- " だからお前も好きなの買え "
俺はそう言って自分の食べる物を選ぶも
彼女は食べ物に全く手を伸ばそうとしなかった
白布:食べたくねぇの?
あなた:………
- 彼女は小さく頷いた
拒食症か____?
でもこのまま何も食わないのは絶対に良くない
白布:じゃあ飯じゃなくても良いから何か自分が食べられそうな物無い?
あなた:………
- 俺がそう言うと彼女は辺りを見渡した
彼女は何かを見つけるとそこに歩いて行った
白布:?これなら食えそうなの?
あなた:………
- 彼女は小さく頷いた
彼女の視線の先にあった物は" 杏仁豆腐 "
腹の満たしにはならなそうだったけど
何も食べないよりはましだと思って
俺は杏仁豆腐を籠に入れて会計を済ませた
あなた:あ,の………!
白布:ん……?
- 会計を済ませてコンビニを出ようとした時
彼女は俺の服の裾を掴みながら初めて声を発した
白布:何?まだ何か欲しい物あった?
あなた:ッ
- 彼女は小さく首を横に振った
何だ____?
あなた:お,かね………
白布:え?
- 小さな声だったが" お金 "と言った気がした
白布:ああいいよ。200円くらいしかしなかったし
あなた:で,でも……!
白布:いいって。今日は甘えとけよ
- 俺が彼女の頭をポンポン撫でると
彼女は泣きそうな顔をしていた
甘え慣れていないのだろうか____?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!