第15話

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2020/08/16 12:04




















侑 side












- あなたがモデルデビューをしたという事実は

周りの奴らは誰も知らんかった

後から知った話

角名のいない間にあなたの荷物が実家に運ばれたらしい

あなたは今宮城におるんやろか?

連絡手段も何も無いまま1ヶ月が過ぎた____













侑:へぇ,白鳥沢って綺麗なんやな




角名:そりゃあ私立だからね




治:なんかお高そうな学校って感じやったやん









- 5月 GW

俺達は宮城の白鳥沢に合同合宿に来ていた











白布:白鳥沢主将の白布賢二郎です。よろしくお願いします




侑:稲荷崎主将の宮侑です。よろしゅう










- 体育館に着くなり硬そうな主将が出迎えた

此奴確かセッターやったよな

ポジションまで俺と同じかいな















































侑:さっぱりしたわぁ




治:白鳥沢は合宿所まで広いんやな




角名:部活に力入れてそうだもんね




銀島:流石私立や………











- 1日の練習を終え,俺達は風呂に入った









侑:俺自販行ってくるわ




治:おん。先部屋戻っとるわ










- 俺はサム達と別れて

合宿所の入口にある自販機に向かった












































侑:………ん………?









- 階段を降りて下に向かうと

誰かの話し声がした

男の声と女の声

桃奈はあの一件で退部しとるから

お互いマネージャーはおらんはずやった













侑:( 誰か女連れ込んどるのか……? )














- 俺は成る可く音を立てないように階段を降りた

直ぐ近くに聞こえる話し声

階段から降りてそっと話し声のする方を覗いた

俺は____目を疑った

そこにおったのは白鳥沢の主将と____

























侑:あなた______?




あなた:え………?




白布:ッ!?























- 俺の大好きな初恋の相手

やっと……やっと会えたんや____

















白布:呼び出してごめん。早く戻りな




あなた:え?あ,うん?









- 白布はあなたの背中を押して

合宿所から出そうとしとった












侑:待ち!!




あなた:え……?













- 俺は思わずあなたの手首を掴んだ

あなたは驚いた顔で俺の顔を見上げた
























侑:やっと……会えた……




あなた:え………?




侑:ずっと謝りたかってん。でも急に会えんくなったと思ったらモデルになんかなりよって………




あなた:え………?











- ずっと謝りたかった

謝って許されることやないってわかっとるけど

俺たちの為にバレー部を守ってくれたお礼

それなのにあなたを傷付けた謝罪を

どうしても直接したかったんや____























侑:謝って済む話やないってわかっとる。でも………!




あなた:あ,の………!





















- 俺が謝ろうとしたら

それはあなたに制された



















あなた:貴方………誰ですか……?




侑:………え?



















- あなたはふざけとるのか……?

そんなに……俺の謝罪も聞きたくないんか……?






















あなた:あたし達………





















『 何処かで会ったことありますか____? 』





















- あなたはふざけてる訳やなかった

本当に____俺の事を忘れてしもたんや。









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