凛々華:あなた起きて,着いたよ
あなた:ん………
- 仕事の疲れが溜まっていたのか
あたしはいつの間にか眠ってしまっていたようだ
マネ:終わったら連絡してくれ
凛々華:了解!あなた行くよ!
あなた:え?
- お姉ちゃんに手を引かれて車を降りた
辿り着いたのは______
あなた:ッ……………!!
" 稲荷崎高等学校 "
あなた:な,何でッ………
凛々華:今日文化祭なんだって!
あなた:文化祭………?
- 確かに学校は普段よりも人で賑わっていた
正門には" 文化祭 "という
大きな看板が立てられていた
凛々華:私一昨年行った時すごく楽しかったんだよね!
あなた:だ,だからって………!
凛々華:ほら行こ!ちゃんと変装して!
- そう言って渡されたのはあたしの帽子と伊達眼鏡
部屋で何か漁ってると思ったら
これを探していたのか____
凛々華:ほら早く行くよ!
- あたしはお姉ちゃんに手を引かれて
" 10ヶ月ぶり "に稲荷崎高校の中に入った
凛々華:稲荷崎( ココ )って文化祭力入れてるよね!
あなた:そうかな………?
凛々華:そうだよ!あ,でもあなたが今行ってる白鳥沢もすごそうだよね!
- 普通に考えて
あたしと凛々華が此処にいるなんてバレたら
物凄い騒ぎになる
お姉ちゃんはその事をよく知ってるはずなのに____
あなた:あ…………
- あたしは2年1組の前を通り掛かった
あたしが2年生で過ごした教室
そして隣の2組にはあの時侑くんがいた
あなた:………懐かしいな………
- 良い思い出だけじゃない
もちろん辛い思い出もあった
けど久々に足を踏み入れた稲荷崎は
とても懐かしく思えた
あなた:………あ…………
- あたしは教室の中にいる" ある人 "を見付けた
あなた:………お姉ちゃん
凛々華:ん?
あなた:ちょっと………話したい人がいる
- あたしがそう言うと
そうだろうと思って連れてきたと言わんばかりの顔で
お姉ちゃんは微笑んだ
凛々華:行ってらっしゃい!
- あたしは" 2年1組 "に足を踏み入れた____。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。