第42話

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2020/08/21 05:00




















店員:ありがとうございましたー!























あなた:み,宮くん………お金………




侑:お金って……お前殆ど食っとらんやん




あなた:う"………










- いくら美味しいとはいえ

やはりあたしは1枚も食べる事が出来なかった













侑:殆ど俺が食べたからええねん。払わせてや




あなた:………何かごめんね




侑:ええよ。ほな,その代わり俺にも付き合ってくれるか?




あなた:え………?















- 宮くんはあたしの手を取り微笑んだ

一体何処に行くんだろう____?
















































あなた:わぁ………海………!













- 宮くんに連れられてやって来たのは海だった

東京の海は特別綺麗ではなかったが

それでも夕日に照らされた海は

あたしにはとても綺麗に見えた












侑:久々に来たかってん。海に




あなた:東京にもちゃんとこういう所があるんだね




侑:せやな( 笑 )










- 宮くんはそう笑っていた











あなた:人いないから外しても大丈夫かな……?




侑:おん。俺も気を付けて見とくで









- 宮くんにもそう言われ

あたしは帽子とマスクを外した











あなた:風が気持ちいい……!




侑:せやな












- 宮くんはあたしの事を

何処か愛おしい目で見詰めていた










侑:………そのイヤリングとネックレス………




あなた:え?あ,うん。宮くんから貰ったイヤリングだよ















- " 付けてみたんだけどどうかな? "

あたしがそう聞くと

" 似合っとるで "と微笑んでくれた









あなた:ネックレスは記憶を失う前に手に入れた物みたいで全然覚えてないの




侑:………そうなんや




あなた:でも可愛くてすごくお気に入りなんだ……!




侑:え______?





















- あたしはネックレスを手に取りながら微笑んだ


























あなた:何故かよくわからないけど……すごく大切な物なの




侑:え………?




あなた:誰から貰ったのか,自分で買ったのか,何処で買ったのかもわからないのに変でしょ?


















- あたしは眉を下げてそう微笑んだ






















侑:変やないよ




あなた:え____?

























- 宮くんはあたしに近づいてネックレスを手に取った

そして____ネックレスに優しく口付けた






















侑:大切にしてくれて嬉しいわ




あなた:え______?





















- " 大切にしてくれて嬉しい "

宮くんは確かにそう言った























あなた:これ………もしかして………




侑:………せやで



























『 一昨年のクリスマスに俺があげたんや。』













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