第76話
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何をしていても落ち着かない。
スマホで時間を確認すると、18:30。
ずっと心臓が少しだけ早い。
ウォヌさんの方を振り向くと、壁に向かって置かれたドレッサーのようなものを指差して首を傾けていた。
そう言うと、彼はそこに持ってきていたパソコンを置いた。
ノートパソコンを開き、電源を入れるヒョン。
ノートパソコンの押し込みの浅いキーボードをぱちぱちと打ち始める。
僕はドレッサーに近いウォヌのベッドに上って画面を覗いた。
こんな感じ、と編集画面を見せてくれる。
タイムラインに動画と画像が並んでいて、それらに様々なエフェクトがかかっていた。
じっと編集画面を眺めていると、ふふっと柔らかい笑い声が聞こえる。
彼の顔へと視線を移して、こくこくと何度も頷いた。
椅子から立ち上がってスーツケースから2台の一眼レフカメラを取り出し、テーブルに並べる。
使い方後で教えるから、と口角を上げて部屋の扉へと向かうウォヌさんの後ろを追い掛けて歩いた。
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