プリ小説

第15話

ヤケイ
花江 結
花江 結
楓くーん!
放課後。

先輩が俺の名前を大きな声で呼んだ。

廊下にいる先輩が教室にいる俺に向かって。


クラスメイトの視線が怖い。
生徒
え⁉
生徒
何⁉あの美人!
生徒
可愛い...
生徒
てか、何で片岡?
生徒
どういう関係?
ただの先輩後輩ですよ。

俺はそう思いながら、席を立った。



















帰り道...








片岡 楓
片岡 楓
先輩、さっきみたいの
やめてください。
花江 結
花江 結
えー?何で?
片岡 楓
片岡 楓
クラスの視線が怖いです。
俺がそう言うと先輩は、首をかしげて、
花江 結
花江 結
え?私のせい?
と言った。
片岡 楓
片岡 楓
はい。間違いなく。
ていうか、俺、何で先輩と一緒に
帰ってるんだろう...
花江 結
花江 結
ふーん。
先輩はそう言ってから、にっこり笑って、
花江 結
花江 結
遊園地行こう。
と言った。
片岡 楓
片岡 楓
...え?い、今からですか?
花江 結
花江 結
そーだよ?
片岡 楓
片岡 楓
え?今、夕方ですよね?
花江 結
花江 結
そーだよ?
.......駄目だ。この先輩。
花江 結
花江 結
じゃあ、レッツゴー!
先輩はそう言って、俺の腕を引っ張った。
片岡 楓
片岡 楓
わっ!ちょ、先輩!
何なんだ..一体...。




















─────────────────────────────────





















あの後、先輩に腕を引っ張られて...
花江 結
花江 結
わぁ!観覧車あるよ!
結局、遊園地に来てしまったわけだ。
花江 結
花江 結
どこ行く?
家に行きたいです。
花江 結
花江 結
あ!
花江 結
花江 結
あそこ行こ!
先輩はそう言って指差したのは...
片岡 楓
片岡 楓
ジェット..コースター...
いや、ちょっと待て。

俺、ジェットコースター乗れな...
花江 結
花江 結
レッツゴー!
....。





















─────────────────────────────────





















片岡 楓
片岡 楓
し、死ぬかと思った...
花江 結
花江 結
あれ?楓君、もしかして...
花江 結
花江 結
ジェットコースター苦手?
今更ですか。先輩。
花江 結
花江 結
あはは。可愛い。
可愛いって...
片岡 楓
片岡 楓
先輩酷いです...
花江 結
花江 結
あはは。ごめんごめん。
花江 結
花江 結
あ!
先輩はそう言って、何かを思い出したふりをした。
花江 結
花江 結
気分転換に、観覧車乗ろ!
片岡 楓
片岡 楓
気分転換なんですか?それ。
俺がそう聞くと先輩は、「うーん、」と
少し考えてから、
花江 結
花江 結
多分!
と言った。


多分...?雑すぎません?先輩。

まぁでも、観覧車は嫌いじゃない。
片岡 楓
片岡 楓
...いいですよ。
俺がそう言うと先輩は、微笑んで、
花江 結
花江 結
じゃ、行こ。
と言った。


















─────────────────────────────────





















俺と先輩は、観覧車に乗った。
花江 結
花江 結
それにしても、カップル多いねー。
いや、だって、遊園地ですから。
花江 結
花江 結
てか、外暗っ!
いや、だって、夕方に来ましたもん。ここ。
花江 結
花江 結
...
片岡 楓
片岡 楓
...
何だ...?この沈黙....
花江 結
花江 結
楓君は、さ...
片岡 楓
片岡 楓
⁉え?あ、は、はい。
びっくりした...
花江 結
花江 結
両親、殺しちゃったんだよね...?
何でそんなこと聞くんだよ...
片岡 楓
片岡 楓
...はい。
花江 結
花江 結
その...さ、
励まさないでくれ...
花江 結
花江 結
その...
お願いだから...!
花江 結
花江 結
大変、だったね...
片岡 楓
片岡 楓
励まさないでくださいっ!
気付いたら、そう、怒鳴っていた。

先輩は肩を「ビクッ」と震わせて、
花江 結
花江 結
ごめん...
と言った。

先輩に謝って欲しかった訳じゃないのに...
片岡 楓
片岡 楓
別に、独りで大丈夫ですから...
俺がそう言うと先輩は、悲しそうに笑って、
花江 結
花江 結
独りじゃ、駄目...
と言った。

そして、席を立って、俺の隣に座った。


「ゆらっ」と観覧車のゴンドラが揺れる。
花江 結
花江 結
人は、独りでいれば傷付かない。
花江 結
花江 結
でも...
先輩はそう言って、ゆっくり息を吸ってから、
花江 結
花江 結
人は他人がいないと生きているか
分からない。
と言った。
片岡 楓
片岡 楓
生きているか、分からない...?
花江 結
花江 結
うん。
先輩はそう言って、少し笑うと、
ゆっくり話し始めた。
花江 結
花江 結
人は、他人に触れて、他人に
触れられて、初めて、
自分の存在に気付く。
花江 結
花江 結
人は、他人を呼んで、他人に
呼ばれて、初めて、
自分の名前が分かる。
他人に触れられて...他人に呼ばれて...
花江 結
花江 結
だから、他人がいないと、自分が
生きているか分からないんだよ。






















俺は、先輩の幼馴染みが先輩を助けた理由が

助けた時にあの言葉をかけた理由が

この瞬間、分かった気がした。




















それと同時に、思った。


















この先輩は死んではいけない。

この先輩は死なせてはいけない。



そう、思った。
片岡 楓
片岡 楓
先輩。
花江 結
花江 結
ん?
片岡 楓
片岡 楓
死なないでくださいよ?
俺がそう言うと先輩は、少し驚いてから、
悲しそうに笑って、
花江 結
花江 結
何で?
と言った。
片岡 楓
片岡 楓
うーん。分かりません。
片岡 楓
片岡 楓
でも、思ったんです。
片岡 楓
片岡 楓
先輩は死んではいけないって。
俺はそう言って静かに笑った。
花江 結
花江 結
楓君、初めて笑ったね。
え?
片岡 楓
片岡 楓
そうでしたっけ?
花江 結
花江 結
うん。
花江 結
花江 結
笑った顔、凄く綺麗。
綺麗...?
花江 結
花江 結
生きる理由、増えた。
先輩はそう言って、微笑んだ。
片岡 楓
片岡 楓
え?増えたって...
花江 結
花江 結
楓君は分からなくていいですー!
は?え?
花江 結
花江 結
おっ!てっぺん!
先輩がそう言ったので、俺は、観覧車の外を見た。





















そこには、綺麗な夜景が広がっていた。





















花江 結
花江 結
わぁ..綺麗...
先輩は、本当に感動しているように、そう言った。
花江 結
花江 結
よし!
花江 結
花江 結
また来ようね!遊園地!
先輩は、笑った。
片岡 楓
片岡 楓
はい。いつでも。























その時の夜景は、人生の中で一番、きらきら
していて、綺麗だった。

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月渡 雫
入賞者バッジ
月渡 雫
《 月 渡 っ て ま す 。 》 ↑は? アイコンはこんなですが一応(?)女です。 最近は、ボケとツッコミを極める為に修行中!!((笑 〖連載中〗 ・あやかしの社 ・364日の手紙 ・夜のともだち 〖連載休止〗 〖完結〗 ・星に願いを ・空の彼方 ・ゲームオーバー ・涙のない世界 ・椅子取りゲエム ・届けない 届いて 届かない ・明日の、色は____。 ・放課後のワルツ ・forget me not 〖番外編 連載中〗 〖連載予定〗 ・夢見がち注意報。 ・地獄ゲーム 〖その他の小説〗 ・月渡ってるお知らせ 〖専用タグ〗 #月渡る 〖今の気持ちをひとことで。〗 “上手くなりたい(´;ω;`)” プロフィール画像の変える速さ尋常じゃない。 ( 訳 飽きっぽい。 ) 昔のプリ小説へ? #いや、昔よりもいいプリ小説へ。 #未来のプリ小説へ。 小説読んでくれる人、ありがとうございます(( 。>艸<)-3 #変人同盟 #変人同盟(最強) #ペラペラ同盟 #髪 #紙 #天才同盟 #天才同盟(仮) #ずっと親友同盟 #大好きだよ Twitterはこれよ。    ↓ @hFM72m0nwBqT94v ※不定期更新。 ※“中二病”爆発中。 ※時たま深夜テンション。 ※今日も貫くマイペース。 よろしくお願いします_(._.)_
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