『殺し合いでーす。』
..........え?
『ゲームスタート。』
殺し..合い...?
結先輩はそう言って、不破先輩の顔を覗き込むと
不破先輩は一度、肩をびくつかせて、
と言った。
問題は、人を殺さなければならないこと。
どうすれば...
⁉き、急に現れた...
ぬいぐるみはそう言って、消えた。
そして、私たちの手には武器が握られていた。
不破先輩は、鉄砲。
結先輩は、薙刀。
楓先輩は、暗器。
千歳は、小型銃。
私は...
日本刀、だった。
放送は、そこで切れた。
突然、不破先輩が楓先輩と千歳を
呼ぶ。
不破先輩と千歳は不思議そうに顔を見合わせながら
不破先輩の方へ向かった。
何の話しか、聞いてみたかったが、案の定
距離があって聞こえなかった。
最初、不破先輩の言葉に二人は
何かを反論していた。
そして、不破先輩が何かを言うと、息を呑んだ
ように驚きと戸惑いという感情を見せた。
それを察したのか、不破先輩は二人の頭を撫でると
武器を持って、どこかへ行ってしまった。
二人は、どこか寂しげな、不安そうな顔をして
不破先輩を見送った。
そして、二人はこちらへ戻ってきた。
私は千歳にそう質問すると、
と言って笑った。
無理矢理、笑顔を作っていた。
何でもないわけ、ないじゃん。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。