第38話

コロシアイ Ⅰ
742
2019/01/22 14:28
ウシビ
ウシビ
『はーい。皆さーん。』
サシビ
サシビ
『夜が明けましタ。』
ウシビ
ウシビ
『最後のゲームは、』




















『殺し合いでーす。』



















..........え?
サシビ
サシビ
『まず、今一番近くにいる5人で
チームを組みまス。』
ウシビ
ウシビ
『チーム内で殺し合うことは不可能
です。』
サシビ
サシビ
『人を一人殺すごとに、ポイントが
そのチームに入りまス。』
ウシビ
ウシビ
『ポイントが一番多いチームが
このゲームをクリアできまーす。』
サシビ
サシビ
『その他はゲームオーバーでス。』
ウシビ
ウシビ
『今から僕らが、武器とタブレットを
渡しに向かいます。』
サシビ
サシビ
『武器は、人を殺す用に
使ってくださイ。』
ウシビ
ウシビ
『タブレットは、それぞれのチーム
のポイントをランキングに載せた形で
見ることができます。』
サシビ
サシビ
『楽しんでくださいネ?』
ウシビ
ウシビ
『それでは、』
サシビ
サシビ
『それでは、』



















『ゲームスタート。』



















殺し..合い...?
如月 千歳
俺たちに殺し合えって言うのかよ...
花江 結
...?
花江 結
咲田、どうしたの?
結先輩はそう言って、不破先輩の顔を覗き込むと
不破先輩は一度、肩をびくつかせて、
不破 咲田
何でも..ない...
と言った。
片岡 楓
どうします?
片岡 楓
これは、ずる賢いやり方は
できませんけど...
如月 千歳
取り敢えず、チームはこの
5人ですよね...
花江 結
うん。
問題は、人を殺さなければならないこと。


どうすれば...
ウシビ
ウシビ
『武器とタブレットのお届けです。』
⁉き、急に現れた...
サシビ
サシビ
『大事にしてネ?』
ぬいぐるみはそう言って、消えた。





















そして、私たちの手には武器が握られていた。


















不破先輩は、鉄砲。

結先輩は、薙刀なぎなた

楓先輩は、暗器。

千歳は、小型銃。


私は...





















日本刀、だった。





















ウシビ
ウシビ
『はーい。全員に
配り終わりましたー。』
サシビ
サシビ
『それでは、好きなだけ殺して
くださいネ?』
放送は、そこで切れた。
不破 咲田
楓。千歳。
突然、不破先輩が楓先輩と千歳を
呼ぶ。

不破先輩と千歳は不思議そうに顔を見合わせながら
不破先輩の方へ向かった。


何の話しか、聞いてみたかったが、案の定
距離があって聞こえなかった。


最初、不破先輩の言葉に二人は
何かを反論していた。

そして、不破先輩が何かを言うと、息を呑んだ
ように驚きと戸惑いという感情を見せた。

それを察したのか、不破先輩は二人の頭を撫でると
武器を持って、どこかへ行ってしまった。

二人は、どこか寂しげな、不安そうな顔をして
不破先輩を見送った。


そして、二人はこちらへ戻ってきた。
夏目 彩葉
何、話してたの...?
私は千歳にそう質問すると、
如月 千歳
何でもねぇ。
と言って笑った。

無理矢理、笑顔を作っていた。






















何でもないわけ、ないじゃん。

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