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第33話

願いが分からない少女 〜4〜
夕日を見に行った数週間後…
月野 トウカ
あ…もう無くなったのか…。
家でいつもスケッチだったから、久しぶりに水彩画を描いていると、数本の絵の具がもう無くなっていることに気がついた。
月野 トウカ
黒と白はよく使うから、買いに行かないといけないな。
そんなことを部屋で呟きながら、その日は絵の具を片付けた。
翌日の朝…
月野 トウカ
リクト。
如月 リクト
ん?
月野 トウカ
放課後、新しい絵の具を買いに
行きたいから、デパートに行く
のに付き合ってくれないか?
如月 リクト
ああ、別にいいけど…
月野 トウカ
じゃ、放課後。
放課後になり、昇降口で待っていたが一向にリクトが来ない。
しびれを切らして、教室へ行くと、自分の席に座りっぱなしのリクトが何か考え事をしていた。
月野 トウカ
リクト。
如月 リクト
……。
月野 トウカ
リクト、聞こえてる?
如月 リクト
……。
月野 トウカ
リクトって。
如月 リクト
あ、何。
ようやく気付いたリクトが私の方を向く。
月野 トウカ
何じゃない。放課後、絵の具を
買い出しデパートについてきてくれるって言ったじゃないか。まさか、忘れた?
如月 リクト
あれ…もう終わったのか…。
そう呟くと、スグに荷物をまとめてくれた。
デパートにつき、絵の具を見ていると、突然火災発生の放送が流れた。
絵の具を買うのはまた今度か……。
少し残念に思いながらも、リクトと1階へ。
聞こえた迷子を探す母親の声。
月野 トウカ
……。
迷子…風船を持っているって……。
さっきまで今場所に風船を持っている女の子がいたことを思い出すと、私は人混みの中を掻き分け、非常階段に向かった。
階段を駆け上り、F5まで行き、非常口のドアを開けると、火が既に周り、奥の方から女の子の泣き声が聞こえた。
そしたら、いても立ってもいられなくて…
月野 トウカ
リクトはここで待つか、下の階に戻っといてくれ。
それだけを告げ、走り出した。
一番奥にその女の子はいた。
しゃがみこんで泣き、走るのは無理そう。
月野 トウカ
私と一緒に早くお母さんのところに戻ろう。
少女
うんっ…!!
女の子を抱え、再び走り出す。
月野 トウカ
!……
その時、私は見た。
女の子がいた近くの柱の根元にある紙袋の中に爆弾が入っているのを。
これは急がないと危ないかもな……。
さらにスピードを上げ走ると、スグに非常口が見えてきた。


よし、あと少しでこの子も……


すると…
如月 リクト
危ない!!!
リクトの叫び声。
聞こえた途端、近くの柱が崩れて天井が頭に落ちてくる。
咄嗟に私は女の子を前に押した。
少女
キャッ!!
ガッシャァァアンッ!!!
天井が崩れ、下半身に激痛が走る。
少女
お、姉ちゃ、ん…!
泣きながら女の子は私の方に来る。
月野 トウカ
っ…!!
天井は私の下半身を押し潰した。
もう命の残りが少ないのが目に見えた。
あぁ、ここまでか……
女の子は必死に瓦礫と化した天井をどかそうとしてくれている。
君は…優しい子なんだね。
月野 トウカ
ねぇ、聞いて…。
少女
な、に…?
月野 トウカ
天井が乗って動けないから、君だけでも逃げろ。向こうにいるお兄さんによろしくって伝えといてくれ…。
少女
で、でも…!
月野 トウカ
……願いってのは強く願えば、いつかはきっと叶うもんだから
…例え、辛くても頑張れよ。
少女
……。
少し不思議そうな顔をする女の子の手を私は握り、見送る前にこう言った。
月野 トウカ
今から花火が…咲く。だから、そこを出たらドアを閉めて。
じゃ、元気でね。
そう言い、女の子の背中を軽く押す。
最初は躊躇したが、スグに女の子は走り出し非常口にたどり着いた。
如月 リクト
トウカ!!!
ドアを閉める前に聞こえたリクトの声。
だから、私は大声で……
月野 トウカ
…リクト、ありがとな!!!私みたいな変なやつといつも一緒にいてくれて!!毎日がすごく楽しかったぞ!!!それじゃ…
…バイバイ。
そして、笑った。
女の子がドアを閉め、パチパチ…と炎の音が周りから聞こえてくる。
さっきのは今までの気持ちの言葉。
リクトと出会ってから、毎日がすごく楽しみで堪らなかった。
ここまでなのは非常に残念だ…。
そして……
バアアァァァァァァアンッ!!!!
後ろからの爆発音に辺りが炎に包まれる。
身体中が物凄く熱い、痛い。
だが、スグに熱いと痛いの感覚は消えた。
月野 トウカ
え…
天使
願いは決まったかな?
私の周りだけ炎が消え、天使が瓦礫を持ち、退けてくれた。
横に見えた炎は動かず、停止している。
天使
これで無いなら死ぬだけになるから、これが最後だよ!
月野 トウカ
……決まった。
天使
おっ!なぁに?
笑顔で天使が聞いてくる。
本当は密かに願っていたのかもしれない。
気づかなかっただけかもしれない。
ただ分かるのは…これが本心だ。
月野 トウカ
私は如月リクトの ───

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✨舞✨
✨舞✨
今年、受験生のため更新遅め(´;ω;`) 受験終わったら毎日更新する宣言しようか考え中! 僕の2周年記念にはどんな企画をしよう? まぁ、実行するのは受験終了後になるけど何かしらはしたいと思っている← 小さな幸せ、当たり前な日常。 そんな何気ない日々を大切にしたい僕です。 大きな幸せなんてなくていい、 何も無い退屈な日々でもそれこそが当たり前な日常で 小さな幸せなんだと思ってます。 《連載中》 『2年1組はたったの2人だけ』 『DEATH GAME 〜FINAL ROUND〜』 『報復学級』 『XXゲーム』雫ちゃんとコラボ✨ (火・土に雫ちゃん、木・日に僕が更新!) 雫ちゃんのはnovel/6s89qp+ 《超🐢更新》 『神は僕達を見捨てました』 『GAME OVER』 《予定》 『真の世界ヘ』(書き溜めしとく!) 《完結》 『DEATH GAMEシリーズ』 〜0〜「全ての元凶となったDEATH GAME」 〜1〜「これからDEATH GAMEを始めるよ!」 〜2〜「霧ヶ崎中学校卒業式編」 〜3〜「日本中を巻き込んだ生き残りゲーム」 〜4〜「DEATH GAMEは終わらない?」 他4作品 『学校閉鎖』『天才ゲーム』『僕の夢は未来の世界』 『下剋上教室』『下剋上教室 2学期』『元の世界へ』 前垢↪︎user/963ed3+ サブ垢↪︎user/82622c+ 専用タグ↪︎✨舞✨ ファンマ↪︎✨🌾 ※表紙は全作品転載可能か調査済 【書く専】\_(・ω・`)ココ重要! START→→→2018/01/27
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