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第43話

仲間に入りたかった少女 〜1〜
星野 サオリ
……。
私、星野ほしのサオリはクラスで浮いていた。
いじめられるってことはないんだけど…
クラスで浮いていて、仲間外れにされることは沢山ある。
今日の体育祭の練習だって、時間を誰も教えてくれなかったから、思いっきり遅刻した。
そして、そのことを誰も言わない。
別に私のことなんて全く気にしていないんだ。
そう思うと、少し悲しい。
誰か…こんな私と変わってくれたらな。
そんなことを徒然思っていた。
授業中、ふと横に視線を移すと、私の隣の席に座る和田わだタイガと目が合う。
和田 タイガ
!……
しまった、とでも言いたそうな顔をしてから、背けた和田。
多分、私は和田のことが好きだと思う。
でも…
私は浮いて仲間外れにされる存在。
きっと、そんなことを考えちゃいけない。
昼休み、みんながグループに分かれる。
もちろん私は1人だった。
女子
えぇ!マジで!?
女子
マジマジ!だからさ、放課後になったらみんなで行こうよ!
女子
いいねぇ!!
女子達の楽しそうな声が聞こえてくる。
私も仲間になりたいな……なんて。
星野 サオリ
はぁ…
溜息をつきながら窓の外を見る。
星野 サオリ
私は何でこんなに浮いているんだろうなぁ…普通に生活してるような気しかしないのに……
誰に愚痴るというわけでもなく、独り言を繋げて、昼休みを過ごしていく。
休み時間が終われば、後は帰るだけ。
こんな場所にいる必要なんて全く無い。
早く…早く……終わってよ。



















数日経ったある日の体育祭練習。
その日は風邪で休んでしまった。
一日で風邪は治ったけど…
星野 サオリ
おはよ〜…
誰にも聞こえないような声で呟き、教室に入る。
何故か、一昨日よりもみんなの団結力が深まっているように見えた。
星野 サオリ
……。
男子
おっしゃー!体育祭まであと少しだから頑張って優勝しようぜ!
女子
おぉー!
何、これ…。
ただでさえ、私の入る隙間は無いのに…。
もうこの日は仲間外れ感が物凄かった。
1人だけ置いていかれて…取り残されて……
みんなには届かない。
そんなことしか考えられなかった。
何でこんなに辛いんだろ…。
きっと、私は…神様に見捨てられちゃった…?
そんなことを思いながら、歩く帰り道。
もうどうしたらいいのかが分からないで涙が出て、とにかく辛かった。
すると…
星野 サオリ
あ、れって…何だろ……?
ふと見たコンクリートの道端に咲いていたのは立派な1輪の”黒い彼岸花”だった……。