第47話

天使と死神 〜8〜
322
2020/02/24 13:01
サオリちゃんがタイガ君と歩いて行くのを、私達は見えなくなるまで見送った。
ノエル
ザク!
ザク
何だ。
ノエル
ついに私の出番がやってきました〜!
ザク
やっと行く気になったか…
ノエル
ちょっと!半分期待してないみたいな言い方はやめてよ〜
ザク
絶対にドジばっかりになる。
ノエル
ドジって?
ザク
んー…まぁ、普段のノエルってこと。
普段の私?
まぁ、取り敢えず、ザクが私のことを馬鹿にしてることだけは分かったし別にいっか。
ザク
で、標的は?
ノエル
さぁ?まだその転入?っていう手続きをしただけだから、標的なんて知らないに決まってるじゃん?
ザク
はいはい。……あ。あと、お前、存在感消す時に完全に消さなかったのか?
ノエル
消したけど?
ザク
タイガに見えてただろ。
それは私も全く同じことを思った。
完全に存在感を消したはずなんだけどなぁ…
まぁ、失敗なんて誰にでもある!
ノエル
別に問題ないも〜ん!
笑いながら言うと、ザクが溜息を漏らした。
ザク
全く…
ノエル
まぁまぁ!私の行く学校でも見に行ってみる?
ザク
どっちでも。
ノエル
じゃあ、行ってみよ!
トンとジャンプして宙へ。
翼を広げて動かすと、一瞬で私が行く予定の学校の前まで来た。
ノエル
こっこで〜す!!
ザク
意外と新しいな。
ノエル
そうなの?
ザク
ああ、出来てからそんなに経ってない方だと思うぞ。
ノエル
へ〜、そうなんだ。
私から見たら、全部新しい建物ばかりに見える。
きっと、長く生きてるからかな?
ノエル
まっ、明日から行くから見ててよ!
ザク
面白い結果を楽しみにしてる。
記憶を遡りながら、人間を復習する。
取り敢えずは話を合わせとけば問題はないような気がするから、話を合わそう。
やれば出来るってところを見せつけてやらないと!

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